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ALBERT Research Memo(8):今後もCATALYSTパートナーが段階的に増える見込み

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■今後の見通し

3. CATALYST戦略について
ALBERT<3906>は成長戦略としてCATALYST戦略を打ち出している。今後のAIネットワーク化社会の到来に向け、各産業間でのAI・データシェアリングの連携が必須とされる一方で、現在は異業種間で保有するデータが異なる(データ構造や情報セキュリティレベル等)ため、データがもつ価値を十分に生かしきれていない状況にある。こうした課題に対して、同社が触媒機能としてそれぞれ異なる産業に属する企業の間に立ち、AI・データシェアリングを目的としたデータ分析及びアルゴリズム開発を行うことによって、データがもつ価値を最大限に高め、AIネットワーク化社会を実現していく。CATALYST戦略を推進していくためには、AI分野における高水準の技術力をもつことが必須となるが、同社では先端技術の研究を継続的に行っており、顧客が求める要求水準に応えていることが強みであり、ゆえに、CATALYSTパートナーも段階的に増える状況となっている。

同社はCATALYST戦略の事例を多く積み上げていくことで成長を加速していくほか、自社開発または提携先企業と共同開発したプロダクトの一部知財の権利を獲得し、他の企業に提供(手数料収入あるいはライセンス収入の増加)することによって利益率の一段の向上を図り、非連続な成長を目指していく戦略となっている。

CATALYSTパートナーとの共同開発で既にサービス化された実績もある。東京海上日動火災と共同開発した「事故状況再現システム」で、2020年3月に発表された。同システムは事故発生時にドライブレコーダーの映像データやGPS、加速度センサー等のデータを収集・解析し、外部環境(信号機の色や道路情報等)を分析して「事故状況を再現」し、「責任割合を自動算出」するシステムとなっており、国内で初のシステムとなる。事故現場の調査が必要な場合は、通常、状況の確認に1週間程度を要するが、同システムを使えばデータ受信後、5分程度でAIシステムが事故状況と責任割合を算出できると言う。

AIの利活用分野は多岐に広がるだけに、CATALYSTパートナーとの共同開発によるプロダクト化と、新たなパートナーの取り込みによる成長ポテンシャルは大きく、今後の展開が注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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