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23000円を前に利益確定売り優勢

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[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;22831.96;-113.54
TOPIX;1585.27;-4.24

[後場の投資戦略]

 昨日の米国株式相場で、ダウ平均は4日続伸となった。新型コロナウイルスワクチン開発を巡る前向きな報道が相次いだことなどを受け、早期収束への期待が高まり株価を押し上げた。また、あまり注目されていないが、昨日、米国で発表された6月の鉱工業生産指数は前月比5.4%上昇し、ダウ・ジョーンズまとめの市場予測(4.0%程度)を上回った。日本経済新聞によると、1959年12月以来、60年6カ月ぶりの大きな上げ幅だという。昨日の米国市場で株価下支え要因となったことは間違いないだろう。新型コロナウイルス感染拡大やワクチン開発に一喜一憂するだけでなく、景気動向など足元のファンダメンタルズへの目配りは欠かせない。

 その意味で、今日の前場は重要な時間だった。今日の午前、中国では、4-6月期のGDP、6月の工業生産高、6月の小売売上高、1-6月の固定資産投資など、重要統計の発表が集中した。7月に入り中国の株価が急騰し、現在、高値圏でもみ合いとなっている。高値警戒感が指摘される一方、今日発表の経済統計次第では、株価が一段と押し上げられるとの見方もあり、前場の東京市場でも注目された。結果は、4-6月期の実質GDPは前年同期比3.2%増と、日経QUICKニュースが調査した市場予想の平均(1.1%)を上回った。

 このほか、工業生産高、固定資産投資はほぼ予想の水準。小売売上高は予想を下回るなど、今日発表された経済統計はまちまちの内容だった。期待値が高かったこともあり、統計発表を受けた上海総合指数や日経平均はやや軟調な動きとなったが、今日の中国イベントはまずは大事無く通過したようだ。

 さて、後場の東京市場で、日経平均は底堅く推移しそうだ。昨日、日経平均は6月10日以来の22900円台乗せとなった。1カ月続いたもみ合い相場を上放れる態勢となりつつあり、この水準で下値は売りにくい。また、黒田日銀総裁は昨日の金融政策決定会合後の記者会見で、追加金融緩和について「新型コロナ感染症の影響を注視し、必要ならちゅうちょなく措置を講じる」と述べたと伝えられており、金融政策が株価を下支えるという構図は今後も変わらないとみて良いだろう。テクニカル面ではこのところ下向きとなっていた25日移動平均線が今日前場は上向きに転じており、新たな上昇相場入りの可能性を指摘する向きもある。
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