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ナスダック上昇の市場反応は期待しづらい

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 19日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開が続きそうである。18日の米国市場ではNYダウが下げたが、ナスダックが上昇となり、S&P500は最高値を更新している。与野党が追加財政策で速やかに合意する兆候が見られず、第3四半期の消費鈍化懸念が広がる一方で、7月住宅着工件数が予想を上回り経済封鎖前2月の水準を回復したことが材料視されていた。また、金融や小売関連が冴えない半面、ハイテク株は堅調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比変わらずの23060円。円相場は1ドル105円40銭台と円高に振れて推移している。

 ナスダックの上昇を受けて指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへの波及が意識されやすいところであるが、SOX指数は下げており、ハイテク株への反応も限られやすいだろう。日経平均は節目の23000円を挟んでのこう着が想定されるが、海外勢のフローも限られている中でもあり、短期筋の仕掛け的な売買の他は、大きくポジションを取りに行く流れも考えづらく、下への仕掛け的な動きに対しては、押し目拾いのスタンスになりそうである。また、昨日は日銀のETF買い入れが行われている。金額は減額されていたが、薄商いの中でもあり、下支えとしては意識されやすいところ。

 物色の流れとしては主要銘柄への物色は限られると考えられ、新興市場の中小型株等に個人主体の値幅取り狙いの資金が集中しやすいだろう。昨日は直近IPOなどへ値幅取り狙いの資金が集中。レーバーデー明けまでは米国の追加経済対策の進展は期待しづらいほか、米中閣僚級協議が延期となっているため、米中対立への行方も見極めづらいところ。方向性がつかみづらいことも、中小型株に向かわせやすい要因。

 日経平均は23000円処での底固めを見極めることになりそうであり、それまでは中小型株への物色を中心とした材料株物色。とはいえ、連日で強い値動きをみせている銘柄などはいったん値動きが鈍ると資金の逃げ足が速まることになる。特に主力的な銘柄が値崩れを起こす局面では他の銘柄へも大きく影響を及ぼすため、売買の回転などフットワークが重要になりそうだ。
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