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城南進研 Research Memo(1):新中期経営計画を始動、ポストコロナに対応した収益モデル構築で再成長を目指す

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■要約

城南進学研究社<4720>は東京・神奈川を地盤とする総合教育ソリューション企業。大学受験の「城南予備校」から出発し、社会環境の変化に対応して、小学生や乳幼児へと教育サービス領域を拡大してきた。一生を通じた一人ひとりの主体的な学びを支援し、たくましい知性としなやかな感性を育む能力開発のリーディングカンパニーを目指している。

1. 2020年3月期は事業構造改革と成長投資を実施
2020年3月期の連結業績は、売上高で前期比2.8%減の6,746百万円、営業損失で679百万円(前期は385百万円の損失)となった。乳幼児教育並びに英語教育分野でのM&A効果や映像授業「河合塾マナビス」の成長が続いた一方で、同社の基幹事業であった「城南予備校」を2020年3月末で終了したことが減収要因となった。損益面では、予備校部門の減収に加えて、新業態である「城南予備校DUO」の校舎拡大等、成長に向けた投資を実施したことで、前期よりも営業損失が拡大する格好となった。「城南予備校DUO」は「atama+」(AI教材)を用いた個別指導と、プロ講師による演習指導により、個別最適化された学習を提供する進学塾で、1人の講師が最大10名の生徒を担当、固定費を抑えて収益化を図るビジネスモデルとなり、校舎数は前期末比7校舎増の14校舎となっている。

2. 新型コロナウイルス感染症の影響について
新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言の発令によって、2020年4月-5月は「城南コベッツ」「城南予備校DUO」「河合塾マナビス」において在宅による遠隔授業に切り替えて対応を図ったほか、6月以降は状況に応じて在宅型、通学型の両方で授業を進めている。業績への影響としては、生徒獲得シーズンとなる春に新規生徒の獲得が十分に行えなかったことに加えて、2020年は学校の夏期休暇が短縮されるため、夏期講習等の売上減が想定される。また、乳幼児向けの育脳教室「くぼたのうけん」※や子会社で運営するスポーツクラブ(学童を除く)では、4月-5月に運営を停止し、6月以降に本格再開している。このため、2021年3月期第1四半期については、マイナスの影響を受けたものと推測される。一方で、「城南予備校」の終了に伴う固定費削減効果で前期比10億円超の増益要因となるほか、本社スリム化による費用削減など収益構造改革を実施しており、こうした効果や新規生徒の獲得に取り組むことで、第2四半期以降の収益化を目指していく考えだ。

※「くぼたのうけん」は、久保田競・カヨ子夫妻が考案した「くぼた式育児法」に基づく育脳プログラムを実践する教室。記憶力・思考力・判断力といった考える力に影響する重要な脳の領域である「前頭連合野」を、0歳から徹底して鍛えることで、自発的に考え、行動し、問題を解く力をもった人へと成長させるための土台を築くことを目的としている。


3. 新中期経営計画の実行により、再成長を目指す
2021年3月期からスタートする新中期経営計画では、「学びの個別最適化」の追求、「教育ソリューション事業」の戦略的展開、付加価値の高い「幼少教育事業」の確立、「収益構造改革」の断行、「クレド経営」に基づく人財育成の5つを基本戦略として掲げ、再成長を目指していく方針となっている。「学びの個別最適化」では、在宅学習(遠隔指導)と通学のハイブリッド型モデルの構築に取り組んでいく。同モデルを確立できれば、固定費がさらに引き下げられる可能性がある。「教育ソリューション事業」では、ICT教材「デキタス」等の学校・学習塾への拡販、城南コベッツのFC展開、クボタメソッドの拡販を進める。「幼少教育事業」では2020年4月より新たにグループの各種スクールを集めた複合型スクール「城南ブレインパーク」を2校舎(自由が丘、立川)開設しており、STEAMを中心とした乳幼児教育の充実を図り、グループ間のシナジー効果を高めていく戦略だ。足元は新型コロナウイルス感染症によるマイナス影響があるのは確かだが、これら基本戦略を推進していくことで、中期的には再成長フェーズに入るものと弊社では予想している。

■Key Points
・2020年3月期は「城南予備校」の全校舎閉校と成長投資を実行、特別利益の計上で最終利益は2期ぶりの黒字を計上
・2020年6月以降はオンラインと対面型のハイブリッド体制で教育サービスを提供し、生徒数の獲得に取り組む
・新中期経営計画を始動、「学びの個別最適化」「教育ソリューション事業」「幼少教育事業」に注力し、再成長を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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