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FRBによる新たな指針はポジティブされる可能性も関心は安倍首相の会見へ

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 28日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。27日の米国市場はNYダウが160ドル高となる一方でナスダックは下落。注目されたパウエルFRB議長の講演ではインフレ目標変更で物価2%超も容認する新指針が発表され、長期にわたる低金利維持の思惑がさらに強まった。また、トランプ政権はアボットが開発したウイルス検査キットを1.5億個購入すると発表、ウイルス検査の拡大期待が強まったことも相場を押し上げている。しかし、ハイテク株は全般利益確定の売りに押された影響から、ナスダックは冴えない。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円高の23215円。円相場は1ドル106円50銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から前日終値水準から始まることになりそうだが、FRBによる新たな指針はポジティブされる可能性があるため、全体の底堅さは意識されやすい。ただし、ハイテク株が全般冴えないこともあり、本日のところはグロースからバリューへのシフトが意識されやすいところ。また、今夕に安倍首相の会見を控えていることもあり、様子見ムードが強まりやすく大きなトレンドは出難いところである。先物主導での売り仕掛けの動きがあったとしても、これに追随する流れも限られよう。

 日経平均は5日線が位置する23140円処が下値支持線として意識されやすく、これを割り込んだとしても節目の23000円辺りがサポートとなろう。直近で空けたマド埋めも23000円処であるため、そこまで調整する場面があるようだと、いったんは調整一巡感も意識されやすいところである。物色はいったんバリュー株に向かいやすいと考えられるが、薄商いの中ではインデックスに絡んだ売買に振らされやすく、指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>などの値動きの影響を受けやすいだろう。

 また、急伸が続いていた直近IPO銘柄も昨日は上げ一服から利食いの流れとなった銘柄が散見されていた。地合いをけん引してきた銘柄が本日も弱含みとなるようだと、次第に他の銘柄への利益確定に向かわせるムードにもなりやすく注意しておきたいところ。また、安倍首相の会見を控え、いったんはポジションを圧縮させる動きもでやすくなる一方で、相対的に出遅れている銘柄などへは短期的な値幅取り狙いの資金がシフトする可能性がありそうだ。
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