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「ウィズコロナ」は終わったか?

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[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;23211.11;+121.16
TOPIX;1613.22;+3.48

[後場の投資戦略]

 前日の米市場が休場だったことから、本日の東京株式市場では海外勢の取引参加が減り、売買の手掛かり材料もやや乏しいところ。しかし、欧州株や時間外取引のNYダウ先物の堅調推移を受け、日経平均もしっかりした動きとなっている。日足チャートを見ると、23000円近辺に位置する25日移動平均線を割り込むことなく推移する一方、23200円台半ばに位置する5日移動平均線水準では上値が重い。今週末に先物・オプション9月物の特別清算指数(SQ)算出が控えており、「SQ週の波乱」を警戒する向きは多い。ただ、これまでの値動きから行使価格23125円ないし23250円辺りで粛々とロールオーバー(限月乗り換え)が進みそうな印象もある。

 売買代金上位を見ると、経済活動再開への期待の高まりとともに高安まちまちで、やはり株価指数が一本調子で上昇するとまでは見込みづらい。任天堂などの軟調ぶりから「グロース売り、バリュー(割安株)買い」と受け止められそうだが、ファーストリテやリクルートHDは健闘し、東エレクやソニーも小幅に反発。一方、金融株や商社株といった典型的なバリューセクターは軟調で、自動車株もやや伸び悩んでおり、あくまで「ウィズコロナ」から「経済活動再開」への物色シフトといったところだろう。前引け時点での日経平均の上昇率は0.52%と、東証株価指数(TOPIX)の0.22%を上回っている。ここまでの東証1部売買代金は1兆円あまり。決して多い水準ではないが、前日あたりから個別株の売買が活発になりつつある印象を受ける。

 新興市場ではマザーズ指数が4日ぶりに反発。前日のマザーズ売買代金は2132億円と8月14日(2083億円)以来の低水準で、個人の投資マネーが新興株から東証1部銘柄にシフトしていることを窺わせる。一方で、マザーズ指数は25日移動平均線の位置する1100pt近辺で粘り腰を見せており、新興企業への期待が急速にしぼんだわけでもないだろう。また、東証1部に目を戻すとソフトバンクGやエムスリーも売り一巡後は下げ渋る動きを見せている。

 米国では失業保険拡充などを含む経済対策の成立に不透明感が漂い、インターネット証券ロビンフッド・ファイナンシャルを巡る問題が浮上するなど、ハイテク株に逆風が吹く。新型コロナワクチンへの期待も景気敏感株への物色シフトを促すだろう。国内でも、安倍晋三首相の後継レースで優位に立つ菅義偉官房長官が「Go To キャンペーン」の推進役となるなど経済に目配りする姿勢を見せており、経済活動再開への期待が醸成されやすいと考えられる。

 それでも、ウイルスの蔓延しやすい冬には新型コロナの感染第3波が警戒されるなど、経済活動の再開が順調に進むとみるのはやや楽観的だろう。エムスリーなどの「ウィズコロナ」銘柄や新興株の下げ渋りからも、市場参加者が同様に考えていることが窺える。度々当欄で述べているとおり、「新型コロナの克服」「主要中銀の金融政策転換」といった決定的な要因が出てこない限り、金融市場の大きなトレンドは変わらず、資産クラス間での短期的な資金ローテーションにとどまる可能性がある。
(小林大純)
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