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売り一巡後の底堅さを見極める展開、バリューシフトが強まる可能性

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 9日の日本株市場は売り一巡後の底堅さを見極める展開になりそうだ。8日の米国市場は大幅に下落となり、NYダウは632ドル安となったほか、ナスダックも465ポイント安となった。トランプ大統領が中国との経済関係を大幅に縮小すると対中強硬姿勢を表明したほか、原油安を受けて投資家心理が悪化した。また、アップルが6%を超える下落となったほか、テスラの急落などもセンチメントを悪化させている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比220円安の23030円。円相場は1ドル105円90銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなり、23000円での攻防になりそうである。テスラの急落は想定されていたものの、グローベックスの米株先物が上昇していたこともあり、予想以上の下落といったところであろう。テクノロジー株への売りが継続していることも嫌気材料になりそうである。日経平均は23000円割れが意識されやすく、週末にメジャーSQを控えていることもあり、朝方はヘッジ対応に伴う売りに押される展開になりそうだ。その後、売り一巡後の底堅さを見極める展開といったところである。

 物色の流れとしてはハイテク株への押し目買いは入りづらく、バリュー株へのシフトが意識されやすいと考えられる。その他、政策機運が高まってきていることもあり、DX関連などへの物色に向かいやすいだろう。その他、個別に材料の出ている銘柄などへは、短期筋の値幅取り狙いの資金が集中しやすいと考えられる。一方でハイテク株のほか、足元で値動きの荒さが目立ってきている直近IPO銘柄などはより値動きの荒さが警戒されそうである。

 そのほか、需給面においては3月安値からの6か月期日が意識されてきやすい。信用取組み妙味が大きく、株価が高値圏に位置している銘柄などへはショートカバーによる踏み上げを意識した思惑的な動き等が出てくる可能性がありそうだ。なお、米国の動向は不透明ではあろうが国内においては政策期待から先高観が高まってきている。また、バリュー株への物色もみられてきており、バフェット氏の大手商社株取得をキッカケとしたバリューへのシフトも意識されてきている。割安感のある日本株への資金流入への思惑も高まりそうである。
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