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一先ずテクノロジー株の足元での下落基調は落ち着いた格好

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 10日の日本株市場は、やや強含みの相場展開が見込まれよう。9日の米国市場ではNYダウが439ドル高、ナスダックも堅調だった。主要ハイテク株の回復や7月JOLT求人件数が予想を上回り経済封鎖前の水準を回復したため投資家心理が改善。英国の製薬会社アストラゼネカが副作用の懸念から同社開発のコロナワクチンの最終治験を一時中断するとの報道で失望感が広がったが、その後、来週にも試験を再開する可能性が報じられている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比215円高の23185円。円相場は1ドル106円10銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から買いが先行しよう。アップルが4%近い上昇となったほか、テスラが10%を超える上昇となり、一先ずテクノロジー株の足元での下落基調は落ち着いた格好となった。また、「TikTok」を運営する中国バイトダンスは、米事業の完全売却を回避する方策を巡り、米政府と協議を行っていると関係筋の話として伝えられていることから、ハイテク株への支援材料として意識されやすいだろう。

 週末の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えているため限月交代に伴いロールオーバー中心の商いであり、大きなトレンドは出にくいと考えられるが、昨日の調整局面においての権利行使価格の22875円処までの調整にとどまっており、波乱含みの展開とはならなかった。一方で、本日は23000円を支持線としたもち合いレンジの上限を意識したスタンスに向かいやすいところ。

 SQ前で仕掛け的な動きは考えづらいところではあるが、新政権による政策期待が高まりやすいところであり、押し目買い意欲は強いだろう。海外勢は日本株をアンダーウエイトしているとみられるため、ややロングを意識したスタンスに向かう可能性も期待されるところであり、レンジ推移ながらもやや強含みの展開になりそうだ。物色の流れとしてはTikTokの報道を受けてハイテクセクターに関心が集まりやすいだろうが、上値の重さが意識される局面においては新政権への期待を背景としたバリューシフトが意識されやすいだろう。
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