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11日の香港市場概況:ハンセン0.8%高で3日ぶり反発、科技指数2.6%上昇

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11日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比189.77ポイント(0.78%)高の24503.31ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が68.75ポイント(0.71%)高の9752.50ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は960億5000万香港ドルと縮小傾向が続いている(10日は1038億7800万香港ドル)。

自律反発狙いの買いが先行する流れ。ハンセン指数は前日まで続落し、足もとでは約2カ月半ぶりの安値を付けていた。金融緩和の長期化観測などで、この日の本土株が急反発したことも買い安心感につながっている。香港の各指数は中盤から上げ幅をやや広げた。

このところさえない動きが続いたハイテクやITなどの「ニューエコノミー」関連に買戻しが加速。ハンセン科技指数は2.6%高と7日ぶりに反発した(構成30銘柄のうち27がプラス)。頭文字をとって「ATMX」と呼ばれる組み入れウエート上位の構成銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が1.3%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.0%高、美団点評(メイトゥアン・ディエンピン:3690/HK)が4.2%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が3.6%高で取引を終えている。インドにも拠点を置く中国スマートフォン大手の小米集団に関しては、中印国境地帯の緊張緩和も好材料。米中の外相は10日、それぞれの部隊を係争地から速やかに撤退することで合意した。

ハンセン指数の構成銘柄では、上記したアリババやテンセント、小米のほか、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が4.5%高と上げが目立っている。マカオ域内では10日までで、新型コロナウイルス新規感染者は76日連続で確認されていない。中国本土からの入境は、今月23日から全域で再開される予定だ。

セクター別では、自動車が高い。比亜迪(BYD:1211/HK)が7.3%、長城汽車(2333/HK)が3.4%、吉利汽車HD(175/HK)が2.5%、北京汽車(1958/HK)が2.1%ずつ上昇した。自動車販売の回復基調が手がかり。汽車工業協会が10日発表した8月の自動車販売台数は前年同月比で11.6%増加し、5カ月連続でプラス成長を達成した。

家電やスポーツ用品、食品飲料など消費セクターも物色される。TCL電子HD(1070/HK)が4.8%高、創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が2.6%高、李寧(リーニン:2331/HK)が2.2%高、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が1.6%高、中国蒙牛乳業(2319/HK)が1.8%高、統一企業中国HD(220/HK)が1.3%高で引けた。9月9日から10月8日にかけて、中国政府は「消費促進月」キャンペーンを実施している。販売増の期待も高まる状況だ。

医薬品セクターもしっかり。康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が6.1%高、薬明生物技術(2269/HK)が3.5%高、翰森製薬集団(3692/HK)が3.1%高、中国医療集団(チャイナ・ヘルス・グループ:8225/HK)が2.1%高、中国中薬(570/HK)が1.2%高と値を上げた。

本土市場も3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.79%高の3260.35ポイントで取引を終えた。ハイテク関連株が高い。医薬品株、食品飲料株、自動車株、公益株、不動産株、インフラ関連株なども買われた。半面、石炭株は安い。運輸株、銀行株、防衛関連株も売られた。

亜州リサーチ(株)



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