fbpx

来週の相場で注目すべき3つのポイント:IPOミニラッシュ、FRB議長の議会証言、国内外PMI

マネーボイス 必読の記事

 

■株式相場見通し

予想レンジ:上限23600-下限23000円

来週の日経平均は、底堅い相場展開が見込まれるなか方向感を探る展開となりそうだ。FOMCでは、ゼロ金利は2023年末まで据え置かれることが確認された一方、量的緩和拡大の壁が高いことが意識された。日銀金融政策決定会合では金融政策の現状維持が示されたが市場にとってサプライズはなかった。日米の金融イベントを通過するなか、1ドル=104円台への円高進行が上値を抑えている。日経平均は9月に入り23000円を割り込んだのは9日のわずか1日だが、一段の円高進行があった場合は、この23000円の攻防に視点が移ることになりそうだ。このほか、国連総会では22日にビデオ演説の形で米中ロ首脳が一般討論演説を行う。米中対立の先鋭化が表面化すれば、相場のかく乱要因となる懸念がある。

一方、菅義偉首相の下での新内閣の支持率が高いことは好材料だ。9月7-11日の海外投資家による現物株と先物合計の売買は2週連続の売り越しとなり規模も拡大したが、菅新政権に対する期待から、この海外投資家が買い転換してくることも見込まれる。18日には、香港の大手投資ファンドが今後4年間程度で日本の不動産に最大で約8400億円を投資すると報じられたことも好材料の一端だ。ウォーレン・バフェット氏が率いる米投資会社バークシャー・ハサウェイによる総合商社の大量保有が伝えられて以降は、バリュー株の循環物色が継続しており、これを後押しする支援材料となってこよう。好悪材料が交錯するこうした状況を踏まえ、米ハイテク株の調整を睨みながらの全体相場は踊り場を形成しそうだ。

■為替市場見通し

来週のドル・円は底堅い値動きか。米連邦準備制度理事会(FRB)は15-16日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で、政策金利の据え置きを決定し、新型コロナウイルス感染の打撃を抑えるため、2023年末までは現行の政策金利である0.00−0.25%(実質ゼロ金利)を維持するスタンスを示している。FOMCでの議論はほぼ市場観測に沿った内容だったことから、目先的にドル売り圧力は多少弱まると予想される。ユーロ、ポンドに対するドル買いが大幅に縮小する可能性は低いとの見方もドル・円相場を下支えする見通し。今週の米国株式はさえない動きとなったが、先高観は消えていないこともドル買い材料となりそうだ。

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は「ECBは中期的なインフレ見通しへの影響という点で、為替相場の動向を含め、入ってくる情報を注意深く検証する」と述べたが、ユーロ高について特に言及しなかった。しかしながら、ユーロ高は物価動向に一定の影響を及ぼすことは否定できないため、投機的なユーロ買い・米ドル売りはやや抑制されそうだ。また、英中央銀行は金融政策委員会(MPC)でマイナス金利について議論しており、英国と欧州連合(EU)との通商協議の行方は不透明であることから、リスク回避的なポンド売り・米ドル買いは継続するとの見方が多い。ユーロ、ポンドに対するドル買いが継続した場合、ドル・円相場にもある程度の影響を及ぼすとみられ、ドル安・円高の進行を抑える一因となり得る。


■来週の注目スケジュール

9月21日(月):日・株式市場は祝日のため休場(敬老の日)など
9月22日(火):日・株式市場は祝日のため休場(秋分の日)、米・中古住宅販売件数(8月)、米・テスラによる「バッテリーデー」開催など
9月23日(水):日・製造業PMI(9月)、欧・ユーロ圏製造業PMI(9月)、米・製造業PMI(9月)、米・ボストン連銀総裁が講演など
9月24日(木):日・グラフィコやまぐまぐがJASDAQに、トヨクモが東証マザーズに新規上場、米・新築住宅販売件数(8月)、米・ムニューシン財務長官とパウエルFRB議長による上院銀行委員会での証言など
9月25日(金):I-neが東証マザーズに新規上場、米・耐久財受注(8月)など

---------------------------------------------------------------------------


https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/20200919-00934011-fisf-market
米国株式市場見通し:FRB議長や財務長官の下院証言に注目(9/19)

https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/20200919-00934017-fisf-market
新興市場見通し:政策期待も追い風に新興株物色は継続、IPO「ミニラッシュ」に(9/19)

https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/20200919-00933001-fisf-bus_all
注目の欧米経済指標:ユーロ圏9月製造業PMIは3カ月連続で50超えの見通し(9/19)

いま読まれてます

記事提供:
元記事を読む

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー