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指数がこう着の中においてもセンチメントは悪化せず

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 24日の日本株市場は売り優勢ながらも底堅さが意識される相場展開が見込まれる。23日の米国市場はNYダウが525ドル安、ナスダックは330ポイント安と軟調な展開。良好な小売り決算や新型コロナウイルスワクチン実用化への期待感から上昇して寄り付いた。しかし、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が2日目となる下院特別委員会での証言でパンデミック危機からの回復が依然不透明だと懸念を再表明、投資家心理が悪化し下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円安の23080円。円相場は1ドル105円30銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り優勢の展開からのスタートとなろう。売り一巡後は23000円を支持線とした底堅さを見極める展開になりそうだが、米国ではハイテク株の下落が目立っており、リスクオフムードが強い。そのため、底堅さを見極めつつも、上値追いは慎重になりやすく、狭いレンジでのこう着感が強まりやすいだろう。もっとも、国内においては政策期待の高まりから政策に絡んだ銘柄等に資金が向かっており、需給状況は良好である。

 また、米国ではハイテク株の売りなどクオリティ株からの資金流出が警戒されているが、流出した資金がこれまで売り越し基調にある日本株への比率を修正させる流れに向かう可能性もあるため、下値の堅さも意識されやすいところ。新型コロナに関しても日本は相対的に封じ込めに成功しているとみられているほか、経済活動の再開が本格化してきており、欧米と比べて先進国比での安心感はあるだろう。

 また、マザーズ銘柄の強い値動きにみられるように、成長期待の大きい銘柄への資金流入が継続している。本日はトヨクモ<4058>がマザーズに上場するほか、まぐまぐ<4059>、グラフィコ<4930>がJASDAQに上場する。IPOの好調なスタートが確認されるようであれば、利食い資金が他の中小型株へ波及する格好にもなるため、より需給面での押し上げ効果も期待されるところである。そのため、菅政権によるスピード感のある政策が好印象を与えており、IT系企業など政策に関連する銘柄への物色意欲にもつながっており、指数がこう着の中においてもセンチメントは悪化しないだろう。
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