fbpx

三栄コーポ Research Memo(6):ビルケンシュトック及び他社ブランド品の修理事業の強化

マネーボイス 必読の記事



■成長戦略・トピック

1. ビルケンシュトック及び他社ブランド品の修理事業の強化
三栄コーポレーション<8119>は、2020年5月、ドイツのフットウェアブランド「ビルケンシュトック」新宿店を新コンセプトショップとしてリニューアルオープンさせた。これまで通り幅広いラインナップを展示する。また、国内で初めて修理のスペシャリスト「マイスター」が常駐し、「マイスタールーム」を2階に設置した。このマイスタールームでは、一足のフットウェアを長く使用してもらえるよう、丁寧な修理や金具の交換、アドバイスなどのサービスを提供する。同社ではフットウェアの症状の診断や修理のスキルを持つマイスターを教育・資格制度で育成している。現在は、新設した新宿店のマイスタールームのほか、自社の修理工房で10人以上が活躍している。

また、同社は、長年にわたってビルケンシュトック商品の修理事業を行っている。昨今の消費者の環境意識の高まりと修理事業の親和性の高さから、事業拡大に向け、修理工房の移転を行った。修理事業の中で、特に伸びているのがクリーニングである。2018年から2019年にかけて需要が倍増した。2016年よりビルケンシュトックでのノウハウを活かし、他社のフットウェアブランドの修理も開始した。今回の工房移転に伴いこの受託事業をより積極化していく方針である。新工房は千葉県柏市に位置し、建屋敷地面積約269.9m2である。

いずれの取り組みも、同社の経営ビジョンとも合致するサステナブルな社会に向けたものであり、ブランド価値の向上にも資するものと評価できる。

2. Our EARTH Project推進中。サステナブル&エシカルな欧州3ブランドを取り扱い開始
同社では、経営ビジョンで「環境」を大きなテーマとしている。その一環として推進するのが「Our EARTH Project」である。環境負荷を低減できる部材の供給、それらを使った商品の製造、またはサステナブルブランドの消費者への販売など、“より地球にやさしい”活動を行ってきた。一例としてあげられるのは、2018年に取り扱いを開始した木材等天然素材を使ったドイツの時計ブランド「KERBHOLZ(カーブホルツ)」の販売である。

2020年6月、このプロジェクトに新たに3つのブランドを加え、本格的な販売を開始した。車のエアバッグをアップサイクルしたドイツ発のバッグブランド「AIRPAQ」、海洋プラスチック(PET)をリサイクルしたドイツ発のバッグブランド「GOT BAG.」。そして、衣料品の製造工程ででる綿の端材をリサイクルして製品化したフィンランド発のアパレルブランド「Pure Waste」である。いずれも、環境負荷を軽減することを目的に発足したヨーロッパのサステナブルブランドである。また、BtoB向けの素材提供事業として、Pure Wasteのリサイクルコットン生地やその他環境素材を多数取り扱い、関心の高まる環境配慮素材へのニーズに対応する。サービス面では、サステナブル商品のOEM生産受託のほか、Tシャツやエコバッグに顧客がオリジナルプリントを施せるサービスを開始し、SDGsを推進する企業や団体のイベントなどへの取り組みをサポートする。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

いま読まれてます

記事提供:
元記事を読む

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー