煮物なのに出し汁を使わない。意外で簡単な「さつま芋甘煮」の作り方

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板前歴23年のgatugatuさんが本格料理が驚くほど簡単に作れてしまうレシピを伝授してくださる無料メルマガ『おひとりさんが健幸的に食べるシンプル調理の和風レシピ!』。「独身男性」と銘打っているものの、もちろん女性の皆さんの強い味方になるのは言わずもがなです。今回レクチャーしてくださるのはさつま芋甘煮。作り置きOK、冷蔵庫で冷やせばこの時期ぴったりの一品になりますよ。

ヒンヤリ、甘ぁ~い! さつま芋甘煮

gatugatuです。

私は、料理の世界に入りたての若い頃、おやっさん(料理のお師匠さん)が、暴力団みたいで恐くていつも離れて仕事をしていました。

本来、早く立派な料理人になりたければ、罵声を浴びようと、ドツかれようとおやっさんの足にピッタリくっ付いて回るくらいの根性が必要です。

が、人見知りする、気の弱い私には、それができませんでした。「近づけば絶対怒られる!」くらいに思ってたのでずっとおやっさんを避けていました。

そんな態度なので、普段の失敗で嫌われる以上に余計に嫌われていたと思います。

ですが…。

料理に対して興味が強かった私は、まかない当番になると同僚たちよりいつも手の込んだ料理を作りました。

豚とキャベツの重ね酒蒸し、パンプキンスープ、玉子焼き、鶏の照り焼きetc…

パートのオバちゃんもアルバイトの学生たちも喜んで食ってくれました。

休憩時間がなくなってでも、同僚たちが作らないような料理を作るようにしてました。

「旨いまかないをみんなに食わせてやろう」という思いもありましたが、幼少から料理を作っていたので「gatugatuは、料理よく知ってるな」と思われたい…、その思いの方が強かったです。

ずっと、そのようなまかないを作り続けていたので、熱心さが伝わったのかある時、おやっさんの方から私に近づいてまかない料理のアドバイスを伝授してくれました。

「これはな、こうやるねん、どうや、上手くいくやろ」

この時は、ほんと嬉しかったです。

それから私は、おやっさんの仕事を今まで以上に注意してみるようになり、気が付かなかった、細かい料理テクニックを盗むことができました。

相変わらずおやっさんから一番離れたところにいましたが…。

この頃、覚えたの料理の1つが、今回の料理、「さつま芋甘煮」です。

さつま芋は、甘く焚くと美味しいです。

例えば、煮物ではないですが「大学芋」。甘くて、美味しくてついつい食べ過ぎます。すごく単純で煮物の基本となる料理でもあります。

これ、煮物に必須の「出し汁」は、使いません水、砂糖のみで焚きます。香り付けに濃口しょう油をちょこっとぶち込むだけです、風味が良くなり砂糖の甘い香りとマッチします。

そして、さつま芋本来のイモイモ感が楽しめます。

あなたにも、簡単に作れて甘くて美味しい野菜煮物が食べられます!

私は、この「さつま芋の甘煮」もまかないでも副菜として作ってました。キンキンに冷してアルバイトの子たちに、食べさすと「甘くておいしいです!」と、いつも好評でした。

さっそく、詳しいレシピ公開します!

 

【材料】
さつま芋…300g(小3本くらい) できるだけ細くて小さいさつま芋を用意して下さい
塩・・・・少量

●煮汁
水…400cc
砂糖…100g
濃口しょう油…10cc

 

1.さつま芋は、両端を切り落とし、6等分に切ります。

端の細い部分は少し幅を大きく切り、中央の分厚い部分は幅を細く切ります(均等な大きさになります)。

皮の周りに付いている毛根は、取り除いておきます。

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2.さつま芋をボウルに入れ、水で2~3回洗って濁った水が出なくなったら、10分ほど水にさらします。

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3.鍋にさつま芋を入れます。

さつま芋が完全にかぶる量の水を入れ、も少々入れて強火にかけます。

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4.完全に沸騰したら火を止め、そのままおいて、余熱で火を通します。

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5.10分経ったら、つまようじをぶっ刺して少し軟らかくなっていればOK。

さつま芋が崩れない程度の勢いの流水でさらして、冷まします。

冷めたら水から取り出し、ザルなどに入れ、水気をきっておきます。

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6.鍋に水400cc、砂糖を入れます。

沸騰してきたら、さつま芋を1コか2コづつそろ~ッと入れます。

再度沸騰してきたら、弱火にして、「あく」をすくい、30分くらい焚きます(火加減は、沸騰の泡がちょっとづつ出て、さつま芋が少しゆれるくらいがベストです)。

10分焚いたところで濃口しょう油10ccを入れます。

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7.煮詰まったら火を止め出来上がりです。

完全に冷めたらタッパなどに、崩れないように移し変え、煮汁も入れ一晩冷蔵庫で寝かせてください(「味」が滲み込んで美味しくなります)。

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8.深鉢の器にさつま芋を小高く重ねるように盛って、煮汁もかけて完成です!

黒胡麻を少量かけると風味が増しておいしいです、試してみて下さい。

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濃口しょう油でほんのり色づいたさつま芋が食欲をましてくれます。

冷蔵保存で4~5日は持ちます。なので、多めに作っても数日かけて食べることができます。

出来たても旨いですが、暑い季節は、よ~く冷えた「さつま芋の甘煮」もさっぱり爽快です。

明日、スーパーに行ったら「細いさつま芋」捜索して買っておいて下さい。

そして、甘ぁ~い野菜の煮物が食べたくなったら是非! 作って下さい。

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