見る影もない凋落ぶり。参院選で惨敗「社民党」の役割は終わったのか

shima20160714
 

社会党時代は自民党にとって最大の脅威でもあった社民党。しかし今ではすっかり鳴りを潜め、衆参合わせてわずか4議席となっています。同じく党名を変えた民進党もパッとしません。なぜ急激に野党の力が失われてしまったのでしょうか。無料メルマガ『ジャーナリスト嶌信彦「時代を読む」』では、自らの保身の為にブレてばかりいる姿勢に問題があると指摘しています。

存亡危機の社民党。かつては改憲勢力3分の2を止めた党だった

参院選も終わり本日は政党の力についてお話したい。今回の参院選の結果を見ると、野党には存亡の危機を迎えているような政党も見受けられた。また、「改憲勢力が3分の2を超した」と言うけれども、熱気・興奮は感じられず、政党の力が衰弱しているなとも感じた。

今回、特に「社民党」の凋落が際立った。「社民党」はもともとは二大政党であった「社会党」。今回社民党の吉田党首が落選し、比例で1議席、福島瑞穂氏のみが当選。この結果により衆参合わせてわずか4議席となった。我々には社会党というイメージがあるため、この状況に驚きをかくせない。

かつては市民を魅了した社会党

かつての社会党を振り返ってみると、他の党とは違うぶれない主義主張があり、それが市民をひきつけていたように思う。1955年に55年体制ができ、民主党と自由党が合同し自由民主党が誕生した。社会党も左派と右派が合流し、鈴木茂三郎氏、浅沼稲次郎氏、成田知己氏、石橋政嗣氏などが共に闘っていた。

56年の参議院選挙では新聞に「憲法改正是か非か。争点は3分の2」という見出しが躍って、まさに今を丸写ししたような状況。自民党と社会党が真っ向から対立していた。自民党の総理は鳩山一郎氏、幹事長が安倍首相の祖父である岸信介氏。社会党委員長は鈴木茂三郎氏で、書記長が浅沼稲次郎氏だった。今考えても両人とも大物である。

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