沖縄に手を出してきた中国の「一帯一路」、狙いは本土との分断か

 

先日沖縄で開かれた、中国と沖縄県内の企業の経営者によるフォーラム。両地域の11社・団体が事業協力の覚書を交わしたと報じられていますが、「相手が中国となると単なる経済交流とはいかない」とするのは、台湾出身の評論家・黄文雄さんです。黄さんは自身のメルマガで、中国の進出により主権を奪われつつあるオーストラリアの惨状を紹介しつつ、中国や中国人に対して警戒心が薄すぎる日本人に対して強く注意を喚起しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2017年12月12日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄(こう・ぶんゆう)
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【中国】沖縄は中国支配が進む「オーストラリアの危機感」を直視せよ

「一帯一路」沖縄展開を模索 中国・沖縄11社が事業協力で覚書

中国の『一帯一路』、不信感広がり巨大事業が相次いでキャンセル」では、「一帯一路」プロジェクトがパキスタン、ミャンマーなどの親中的な国でも拒否され始めたことをお伝えしました。

その「一帯一路」ですが、中国は沖縄へもその手を伸ばそうとしています。沖縄タイムスによれば、12月9日、沖縄の読谷村で、中国と沖縄県内の企業の経営者らが両地域でのビジネス展開を探る「国民ブランド一帯一路 in 沖縄フォーラム」を開き、両地域の11社・団体が事業協力の覚書を交わしたそうです。

フォーラムは、中国のベンチャー企業経営者らで構成される資本奇跡同窓連合会による、沖縄での初めての年次総会の一環として開かれたとのことで、沖縄を拠点に中国貿易を支援する琉球経済戦略研究会なども出席しました。なお、資本奇跡同窓連合会は、3,000人もの中国経営者が加盟しているといいます。

中国ベンチャーが沖縄で商談会 11月「一帯一路」フォーラム 県産品もPR

フォーラムで講演した福井県立大学名誉教授の凌星光氏は、「中国との関係が深い沖縄が先駆けて一帯一路政策を取り込むことで、日本経済を引っ張れる」などと述べたそうです。なお、この凌星光氏は一貫して「安倍政権による右傾化政策で日中関係がおかしくなった」と主張してきた人物です。

以前、人民日報の取材に対して、「日本右翼勢力は中国がやむなく反撃措置を講じたことにかこつけて、『中国の脅威』を公然と誇張するとともに、一連の右傾化政策を推し進めた。こうした欺瞞的宣伝は一時的に日本の民衆を惑わし、平和憲法改正の声が一度は高まった。だがペテンが長い間思い通りにいくことは困難だ。日本の有識者が声を上げ始め、理性的な声が高まり、日本世論も転換し始めた」とも発言しています。

日本の民衆、安倍政権の右傾化に不安

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