アレルギーに苦しむのは人間ばかりではないようで、特に春は、飼い主が気づかないまま辛い思いをしている愛犬、愛猫も多くいるようです。そこで、自分の愛する子にアレルギー症状が出ていないか、見分ける方法を伝授してくれるのは、メルマガ『佐藤貴紀のわんにゃんアドバイス』の著者で獣医師の佐藤貴紀先生です。先生はさらに、アレルギーをできるだけ起こさないための、食事面での予防法も教えてくれました。
要注意の季節到来!犬、猫のアレルギー予防について
人間同様、犬や猫にも「アレルギー」はあります。愛犬、愛猫がとても痒がっていたり、必要以上にゴロゴロしたり、床や壁にスリスリしていたら要注意です。これらは「アレルギー」の症状かもしれません。今週はこれからの季節に辛い「アレルギー」について、お話をしたいとおもいます。
1)犬のアレルギー症状について…
アレルギーの病状は見た目でわかります。下記の病状が1つでも見られたら、可能性が高いです。
- 目や目の周りが赤い
- 目ヤニが多い
- 身体を舐める、歯で掻きむしる
- 足や手の毛が抜けている(脱毛している)
- 耳垢がたまりやすい
この5つのうち1つでも心当たりがあれば「アレルギー」である事を考えてください。
2)アレルギーの原因とは?
アレルギーの原因は2つあります。「食物アレルギー」と「環境アレルギー」の2つです。最近特に問題になっているのは「食物アレルギー」です。今回は「食物アレルギー」のことについて、ご説明します。
アレルギーを起こしやすい食べ物とよく言われているのは、下記の食べ物です。
乳製品、小麦、鶏肉、牛肉、羊肉
ただし、個体差がありますので、上記の食べ物が全ての子に対して「アレルギー」の症状を起こすわけではありません。しかし、これらは、ドライフードの原材料になっている事が多く食べ続けることによってアレルゲンになってしまうケースが多くあります。
食べ物が厳選されるのは辛いですよね。1つ家庭で、できる予防方法があるのでお伝えしましょう。
3)家庭で簡単にできる予防方法
食物アレルギーを防ぐ方法として、やっていただきたいことがあります。フードをローテーションで変えてみてください。大体、3ヶ月から6ヶ月に1度、フードを変えてみます。
例えば、メインの材料に「チキン」のフードを与えている場合には、メインの原材料を、豚肉や牛肉などを主原料とする新しいフードに変更します。食物アレルギーの原因の1つとして考えられているのが、同じ食べ物ばかり長期間与えていることとも言われています。交互に与えてみるのも予防の1つとも言われています。
ただし、おなかの弱い子は身体に合うフードを見つけることができないこともあります。どうしても見つけられない場合は、獣医さんと相談してアレルギー用のフードを試してみるのも1つ方法です。
まとめ
アレルギーの症状が出てしまうと、見ている飼い主側もかわいそうで辛いと思います。アレルギーは一度なると、年々悪くなることも多いので、病院でお薬で抑える方法もありますが、ステロイドはお勧めしたくないので、食べ物を気をつけるなどで押さえておきたいものですね。
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