忘れてはならない「日ロ悪化なら利するは中国」という不変の法則

kitano20190520
 

北方領土「戦争奪還」発言で、野党6党により議員辞職勧告決議案が提出されたものの、今のところ頑として受け入れる意思がないことを表明している丸山穂高衆院議員。その進退ばかりに注目が集まっていますが、肝心の「日ロ関係」に及ぼしてしまった影響はどの程度のものなのでしょうか。日ロ関係に詳しい国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんは、無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』で、両国間の関係に限らず、日本と米ロ中の国際的な緊張関係までも確実に悪化させた現状について、詳しく解説しています。

丸山穂高議員の発言と国益

丸山穂高さんの発言について、たくさん質問が届いています

丸山さんは何をいったのか?

大騒ぎになっているので、皆さんご存知と思います。しかし、テレビを見てない人もいるかもしれません。一応、「どんな発言をしたか」、毎日新聞から引用しておきます。

丸山議員「戦争しないとどうしようもなくないか」 元島民との主なやりとり

毎日新聞 5/14(火)16:13配信

 

日本維新の会の丸山穂高衆院議員(35)=大阪19区=が国後島訪問中の11日夜、北方領土問題について元島民の男性に「戦争をしないとどうしようもなくないか」「(戦争をしないと)取り返せない」などと発言した問題。丸山議員と男性との主なやりとりは次の通り。

 

丸山氏「団長は、戦争でこの島(国後島)を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」

 

元島民「戦争で?」

 

丸山氏「ロシアが混乱している時に取り返すのはOKですか?」

 

元島民「戦争なんて言葉を使いたくないです」

 

丸山氏「でも、取り返せないですね。戦争しないとどうしようもなくないですか」

 

元島民「戦争なんぞはしたくありません」「先生、やめてください」

 

丸山氏「何をどうしてですか。この島をどうすれば良いですか」

 

元島民「それを私に聞かれても困ります。率直に言えば返してもらえれば良いと思います」

 

丸山氏「戦争なく?」

 

元島民「戦争はすべきでないと思います。早く平和条約を結んで解決してほしいです」

 

丸山氏「逆に関係なく平和条約が欲しいんですか」

 

元島民「それは政府の方々に任せているわけで、あくまで私たちは交渉をやりやすくする下支えのために交流している。我々の署名運動などを今やめて元島民があきらめたと言われたら大変だから継続してやります」

 

丸山氏「取材はするけど何もしない人(マスコミ)に言ってほしい」

 

※11日午後8時前、国後島古釜布の「友好の家」で。訪問団員の音声データに基づく

print
いま読まれてます

  • 忘れてはならない「日ロ悪化なら利するは中国」という不変の法則
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け