ナショジオ賞写真家が15年前に撮った、もう二度と撮れない表情

 

mi_1211_6ネパールの山村で出会った少女は、井戸水を汲んだ水瓶を竹かごに入れて運んでいた。毎日の水汲みは子供たちの仕事。そうやって日々をたくましく生きている。mi_1211_7山から運んできた大量の薪を背負って、家路を急ぐ女の子。ネパールの山村に住む人々にとって、水や燃料の確保は、一日の多くの時間を費やす仕事だ。mi_1211_8昼寝から起きたばかりの少女が軒下にいた。ネパールの家屋は屋内よりも軒下の方が居心地がいい。天気のいい日中なら、窓が小さく電灯もない部屋の中にこもる人は稀で、みんな明るくて風通しのいい軒下に集まってくる。軒下にはござが敷いてあり、昼寝するのにもうってつけの場所だ。(2004年撮影)mi_1211_9

ネパールの霧深い朝、トウモロコシの畑に種を蒔く人の姿があった。男達が牛に鋤を引かせて掘り起こした土に、女達が種を蒔く。雨期を間近に控えた4月半ばは、種蒔きをいつにするのか、悩ましい日々が続く。(2004年撮影)mi_1211_10

若々しい緑に覆われたネパールの棚田。この棚田が膨大な時間をかけて作られたものであることは、あぜの部分に積み上げられた石垣を見ればわかる。削げる部分を全て削ぎ落とした後に残るかたち。シンプルで力強く、一切の無駄を排した美しさがネパールの棚田にはあった。mi_1211_11空っぽの籠を背負って歩く女たちに出会った。森に薪を取りに行く途中だという。村から森まで1時間歩き続け、籠に薪を満載してから村に引き返すのだ。急な山道を上ったり降りたりしているのに、歩調は少しも乱れなかった。ネパール人の足腰の強さにはかなわないと思った。(2004年撮影)

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