問題が起きた時にこそ問われる。「成長する組織」の必要条件とは

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リーダーたるもの、自分が任された組織より良くしたいと思うのは当然。では、「成長する組織」の必要条件とはどのようなもので、リーダーはどう振る舞うべきなのでしょうか。今回の無料メルマガ『起業教育のススメ~子供たちに起業スピリッツを!』では著者の石丸智信さんが、「成長する組織の在り方」について解説しています。

リーダー研修から学ぶ成長する組織の在り方

どこの企業も欲しがる自立・自律型人材になるための7つの条件」では、できるリーダー(管理者)の条件について考察しました。本号では、成長する組織の在り方について考察していきたいと思います。

まず、1つ目の成長する組織の在り方としては、「明確な理念・方針等が浸透している」ことが挙げられます。弊誌でも、時折、理念などの大切さについて取り上げていますが、やはり、組織が成長していくためには、その組織がどの方向に向かっていくのか、という理念などの方向性をまず明確にすることが必要ですね。

そして、明確にするだけではなく、その組織のメンバーに対して浸透させていくことが大切になります。

理念などを組織全体に浸透させるには、まず、リーダー自身が理念などを腹に落とし、それに基づいて行動していくことが重要になります。いわゆる、リーダー自身の率先垂範ですね。また、メンバーとともに朝礼などを通じて唱和することや、理念などに基づく具体的な行動基準をメンバーとともに創り上げていくことなどといったことが大切です。

組織にとっての理念などは、あらゆることの基準、軸となるべきものだと思いますし、そのようにしなければ、理念などは「絵に描いた餅」になってしまうでしょうね。

2つ目は、「コミュニケーションが取れていて風通しが良い」ことが挙げられます。リーダーとメンバー、リーダー同士、メンバー同士、部門間などにおいて、コミュニケーションが密接に取れている組織をイメージすると、「うまくいっている組織だな」と想像しやすいのではないでしょうか。

風通しが良いというのは、良い情報など都合の良い情報だけが組織に流れるのではありません。うまくいかなかったことなどその組織にとっての都合の悪い情報でも、すぐに流れる状態が、風通しの良い組織だと言えます。

例えば、メンバーとお客様との間に問題が発生したとします。いつもリーダーがメンバーの問題となる情報等に対してすぐに怒ったり、怒鳴ったりしていては、その問題情報等が、すぐにメンバーからリーダーに流れづらい状態になるでしょうね。そして、その問題等も解決されずに悪化しますし、メンバー自身が問題を抱え込んでしまいます。

そこで、問題には緊急に対応しなければいけないので、メンバーを怒ったところで解決はしません。だからといって、問題を起こしてしまったメンバーをそのままにしておくわけではありません。

その問題が起こった原因や今後起こさないためにどうするかなどといったことは、問題を解決した後に、時間をとって、メンバーとの間で話し合う機会をつくることが大切です。

リーダーは、普段からメンバーとコミュニケーションを密にしておくことで、何でも話し合える関係づくりが大切です。また、組織としても、リーダー、メンバー同士がコミュニケーションをとりやすいような仕組みを創っていくことも必要でしょうね。

3つ目は、「当たり前のことができている」ことが挙げられます。当たり前のことなので、できて当たり前だと思われがちですが、意外と、できていないことが多かったりします。

当たり前のこと、例えば、幼少の頃から両親、先生などから言われたことがあります。嘘は言わない、弱いものいじめはしない、挨拶すること、約束を守ること、感謝することなどが挙げられると思います。このような本当に当たり前のことで、組織が成長するのかと疑問に思われるかもしれませんね。

しかし、このような子どもたちでもできるような当たり前のことを、企業をはじめとした組織の中でできているでしょうか。メンバーとしっかり挨拶しているでしょうか。お客様などとの約束を守っているでしょうか。メンバーやお客様に対して感謝しているでしょうか。

成長する組織は、こういった当たり前のことを愚直に徹底するとともに、楽しく取り組んでいるように感じます。

研修の講義の中では、この3つの他にも、

  • 差別化ではなく独自化
  • 元気で明るく活気がある
  • 自発的に成長する仕組みがある

といったことが挙げられていました。上記で取り上げた3つの項目は、企業などの組織だけに当てはまるわけではなく、家族などといった組織にも通用する組織の在り方であり、そして、自立・自律型人財・組織にも必要なことだと思います。

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【著者】 いしまるとものぶ 【発行周期】 週刊

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