なぜ日清食品は「残ったスープを固めるパウダー」を開発したのか

shutterstock_1659264823
 

3月末、日清食品が自社のオンラインショップで対象商品を買った人に、「カップヌードル 残ったスープ固めるパウダー」をプレゼントするキャンペーンを実施。好評により1週間で予定数に達したことを受け、急きょ追加で実施するほど成功し話題となりました。今回のメルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』では、発行人の理央周さんが、SNSをきっかけにオンラインショップ経由でパウダーを手に入れ、自身もSNSで情報を発信し得た反応などを紹介。小林製薬との共同開発の背景を解説し、今後の展開に要注目と伝えています。

なぜ、日清食品はスープを固めるパウダーを出したのか~その背景と仕掛け、今後の展開を予想

日清食品と小林製薬が共同で、「カップヌードル 残ったスープ固めるパウダー」を開発しました。とても便利なもので、カップヌードルを食べ終わった後の、残ったスープにこの固めるパウダーを入れて混ぜると、その残っているスープが固まり、容器と一緒にして、燃えるゴミに捨てることができる、というものです。

固めるテンプルなど、あまった油を固める物はありましたが、個々の食事を固める、というものは、今までにあるようで、なかったので、新鮮です。

私もオンラインショップで購入し、実際に、カップヌードルにこのパウダーを入れて、スプーンでくるくるとかき混ぜていると、10秒ほどで固まります。固まる、と言っても、がちがちな固形になるのではなく、薄い茶色で、見た目がシャーベットアイスのような、ざらざらな感じに固まります。

確かに、カップヌードルは、基本的にお湯さえあれば、どこででも食べることができる、ユーザーからすれば、場所を気にする必要がありません。一方で、自宅やオフィスなど、キッチンや流しが有るところであればまだしも、ちょっと公園で、とか、キャンプなどで食べると、食べ残したスープを最後まで飲み干さないと、捨てる場所などに困ります。

今回の、日清食品と小林製薬では、このように場所によっては、スープを捨てるところがなく、困る人たちが多い、という点に目をつけたのでしょう。固まったスープを捨てるときは、市町村の区分に従う必要があるそうですし、カップヌードルの商品ラインアップなどの、対応商品以外への使用は、原則的にNGとのことです。しかし、それを考えても便利なモノです。

日清食品グループ オンラインストアでは、対象商品1食購入ごとに、「カップヌードル 残ったスープ固めるパウダー」1包をプレゼントしていましたということです。数量は1万個の限定だそうで、予定数量に達した時点で終了するとのことでした。

print
いま読まれてます

  • なぜ日清食品は「残ったスープを固めるパウダー」を開発したのか
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け