連立は「維新」に乗り換えか?公明党が今夏の参院選で自民党候補者「推薦否定」の衝撃

2022.02.07
by gyouza(まぐまぐ編集部)
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今夏におこなわれる予定の参院選に向けて、日本の「与党」のあり方が大きく変わろうとしているようだ。与党・公明党の山口那津男代表が6日のBS番組に出演し、参院選で自民党との相互推薦に関して、自民党が公明党の候補を推薦しないにも関わらず「我々だけが(自民の議員を)推薦するのは国民に理解していただけるのか」と述べたのである。以前から憲法の解釈等で齟齬が生じていた「自公連立政権」に暗雲が垂れ込めてきたようだ。

この発言が出る2日前の4日、我々MAG2 NEWSでは以下のような記事を公開していた。

● 自公の選挙協力にヒビ割れ。創価学会が自民党にかけた脅しの内容

すでに自公の間を「すきま風」が通り抜けていた事例は、兵庫選挙区問題など多々あり、それらの詳細については上記記事に譲るが、ついに山口代表から「自民候補の推薦を否定」発言が飛び出したとあっては、自民もうかうかしていられないだろう。何せ、近年の自民は公明の支持母体である「創価学会」の集票なくしては選挙に勝てなくなっているからだ。

このまま指をくわえているわけにいかない自民が次に「白羽の矢」を立てるであろうお相手は誰だろうか? それは、憲法改正などについて同じ政治思想を持ち、今や立憲民主党をしのぐ政党支持率を誇る「日本維新の会」である。すでに森友問題でもさまざまな「疑惑」を共有している維新と自民が連立を組んでも、何も違和感をおぼえることはないだろう。

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第2位の支持率「維新」との連立を画策?

日本経済新聞社は1月31日、世論調査で「夏の参院選で投票したい政党や投票したい候補者がいる政党について」というアンケートを実施。その結果、自民党の43%に次ぐ第2位が維新の16%だった。立憲はたった10%の第3位と、大きく差をつけられてしまったのである。

もちろん、今回の自公「選挙協力」のゴタゴタが茶番劇だとしたら、単なる「支持者へのポーズ」という可能性もある。しかし、政治の裏側で何か「大きな動き」が起きていることも否定できず、もし仮に維新と自民との間に「密約」があるとすれば、夏に向けて各党の幹部クラスの発言内容に注目する必要があるだろう。

従来の創価学会の組織票を取るか、勢いにのる維新人気を取るか、夏の参院選に向けて永田町周辺のさまざまな思惑が交錯しているに違いない。

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