岸、児玉、笹川にCIA。統一教会と自民を繋いだ「黒幕」たちの魂胆

shutterstock_2037953909
 

もはや日本国民全てが知るところとなった、自民党と旧統一教会との親密な関係。連日さまざまなメディアで両者の癒着ぶりが報じられていますが、ジャーナリストの伊東森さんによると、そこには決定的な視点が欠落しているといいます。伊東さんは自身のメルマガ『 モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版) モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版) 』で今回、誰がどのような目的で自民党と旧統一教会を結びつけたかを考察。3名の人物と組織の具体名を挙げ、彼らの思惑を解説しています。

この記事の著者・伊東森さんのメルマガ

初月無料で読む

 

自民党と統一教会 点と線とを結ぶもの 岸信介 昭和の妖怪 児玉誉士夫 戦後最大のフィクサー 笹川良一 日本財団の創始者 CIA 日本を反共の砦として

安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件を機に、あらためて自民党と旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との関係がクローズアップされてきた。

自民党は、

「党として組織的な関係がないことは確認している」(茂木敏充幹事長、時事ドットコムニュース、(*1)8月1日)

とはいうものの、その関係は、歴史的、学術的、対外的にも明らかだ。

旧統一教会は1968年、“反共産主義”を掲げる政治団体「国際勝共連合」を創設。当時から、安倍元首相の祖父である岸信介元首相ら、自民党右派との結びつきが強かった。

そのため、憲法改正や同性婚への反対など、自民党右派の政治的な思想は、「国際勝共連合」の政治的理念とぴたりと一致する。

しかしながら、メディアの報道では、「誰が」、「どのような目的」のために自民党と統一教会とを結びつけたのかという視点が、欠落。

この一連の問題の主人公は、“都市伝説”さながらに、3人の人物と一つの組織、岸信介と児玉誉士夫、笹川良一、そしてCIAだ。彼らこそが、統一教会を潤滑油に、日本の戦後政治を形作った。

よく、太平洋戦争を指して、日本の「戦争責任」が取り沙汰される。しかし実際は、日本の「戦後責任」の方がより重いのだ。

目次

  • 岸信介 昭和の妖怪
  • 児玉誉士夫 戦後最大のフィクサー
  • 笹川良一 日本財団の創始者
  • CIA 逆コース 日本を反共の砦として

岸信介 昭和の妖怪

岸信介は第56代・57代の内閣総理大臣。実弟は、佐藤栄作、長女の洋子は安倍晋太郎の妻。洋子の次男は、安倍晋三、三男は岸田内閣の防衛大臣である岸信夫。

その岸信介は、「昭和の妖怪」として名を馳せた。

戦時中は、満州でアヘンの密売により莫大な利益を上げた(*2)。戦後、釈放されると同時に、CIAの援助を受け、首相の座に座る。

さて、その岸信介と統一教会とのつながりは何か。

「岸氏の自宅は渋谷の南平台にありましたが、その隣に統一教会の施設があった。で、教会と関係の深かった右翼のドン・笹川良一氏に、彼らについて教えてもらっています。それから関係は深まり、韓国の教会本部も複数回訪れて、講演や文鮮明との会談を果たしている。国内で教会系の団体が集会を開いた際には、名誉会長も務めていました。」(「宗教問題」編集長、ジャーナリストの小川寛大氏(*3))

この記事の著者・伊東森さんのメルマガ

初月無料で読む

 

print
いま読まれてます

  • 岸、児玉、笹川にCIA。統一教会と自民を繋いだ「黒幕」たちの魂胆
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け