教員養成、見直し意欲=「1年目から教壇」に疑問-萩生田文科相

2019.09.26
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by 時事通信

インタビューに答える萩生田光一文部科学相=25日午前、文科省

インタビューに答える萩生田光一文部科学相=25日午前、文科省

 萩生田光一文部科学相は25日、時事通信などのインタビューで、教員養成の在り方について「教職課程を取って、社会に出て1年目に教壇に立つのが本当にいいのか」などと述べ、見直しに意欲を示した。主なやりとりは次の通り。
 -学校のあるべき姿について見解を。
 就任早々だから大きな制度改革まで言うつもりはないが、教職員は人づくりに携わる大切な仕事。普通の大学と同じように、4年間の教職課程を取って、社会に出て1年目から教壇に立つことが、子どもたちにとっても、教師を目指す人にとっても本当にいいのかと、やや疑問に思ってきた。
 教員が壁に当たったら、それで辞めてしまうのではなく、しっかりと力をつけ直し、教育現場に戻れるような制度をつくっていきたい。
 -アスリートを教員として受け入れるため、文科省として何か検討する考えか。
 2020年東京五輪・パラリンピックのレガシー(遺産)として、例えば国際大会でのスポーツ経験があるような人たちが、大学の教職課程を経ていないとしても、一定の研修をもって、小中学校、高校などで教員として「セカンドキャリア」を目指してもらう仕組みを考えてみたい。
 -臨時国会への対応は。学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題が審議に影響するとの懸念もあるが。
 公立学校教員の勤務時間のガイドラインを法的根拠のある指針とすることや、夏休みなど休日のまとめ取りを促進するための制度改正について、具体的な内容や法案提出時期を現在、検討している。すでに教員の志願者が減っている実態がある。働き方改革には力を入れていく。
 加計学園については、安倍晋三首相から指示を受けたことは全くないし、文科省に働き掛けをしたこともない。再びただされれば、私が分かる範囲のことはきちんと説明したい。
 -大学入学共通テストで導入される英語の民間資格・検定試験の準備状況への評価は。
 今、これだけ不安があり、制度の説明がうまくできていないところはあると思う。混乱を最小限にできるよう、限られた時間で努力して、基本的には実施を前提に準備をしていきたい。(2019/09/26-07:17)

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