持続可能な経営不可欠=地銀に改革求める-他者頼みの姿勢に警鐘・遠藤金融庁長官

2019.10.08
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by 時事通信

インタビューに答える遠藤俊英金融庁長官=3日、東京・霞が関

インタビューに答える遠藤俊英金融庁長官=3日、東京・霞が関

 金融庁の遠藤俊英長官はインタビューに応じ、人口減少や超低金利下で厳しい経営環境が続く地方銀行について「持続可能なビジネスの構築に向け、地域で必要とされるための経営理念を自ら考えることが重要だ」と語った。地銀による改革の現状に関しては「他力本願的だ」と指摘。外部環境の好転や規制当局の指示を待つ姿勢に警鐘を鳴らし、主体的な改革推進を求めた。
 遠藤長官は、地銀の収益改善策について「顧客と中長期的な信頼関係を結ぶビジネスを真剣に考えれば(利ざやなどの)資金利益は確保できる」と強調。販売手数料が高い投資信託や外貨建て保険の販売に注力するような経営姿勢に対しては「結局のところ顧客は裏切られたと思う。かんぽ生命保険の(不適切販売の)議論と同じだ」と戒めた。
 地銀業界では横浜銀行とや、と福邦銀行など同業者による提携が相次いでいる。遠藤長官はこうした動きを「評価されるべきだ」とする一方、「(提携が)地域経済や顧客にプラスの変化をもたらして初めて受け入れられる」とも話し、提携効果の波及が重要だと訴えた。
 SBIグループがと資本提携し、将来的に地銀連合の「第4のメガバンク構想」を打ち出したことには「民間(金融機関)の挑戦としてぜひやってほしい」と語り、地銀のコスト削減や資産運用商品の充実が進む可能性があると期待を示した。
 日銀によるマイナス金利深掘りの可能性をにらみ、預金口座の維持手数料を利用者から徴収する議論が浮上していることに対しては「サービスが変わらないまま、収益向上のためだけに手数料を取るのであれば顧客が納得しない」と指摘。利便性を高めるなど、現行取引に付加価値を加えることが大事だと語った。
 金融庁が立ち入り検査中のかんぽ生命の不適切販売をめぐっては「組織の問題であり、郵便局職員の倫理観のせいにはできない」と日本郵政グループの企業統治体制を批判。来年1月にもかんぽ商品の営業を再開する方針が表明されたことには「自動的には再開できないだろう。相当な説明責任がある」とくぎを刺した。(2019/10/08-07:06)

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