学校再開、元気にあいさつ=避難先から通学も-台風19号被害の宮城など
台風19号で甚大な被害に見舞われた各地では、週明けの21日から本格的に授業が再開される学校が相次いだ。登校した子どもたちは元気にあいさつし、友達との再会を喜んだ。
宮城県大郷町の町立大郷小学校では同日、10日ぶりに授業が再開された。授業前に行われた全校集会で、児童らは台風の犠牲者に黙とう。佐々木勝美校長が「全員がけがすることなく会えたのはうれしい。皆さんは友達と仲良く遊んだり、先生と勉強したりすることが大切です」と語り掛けた。
同校によると、全校児童392人のうち24人が自宅の浸水などの被害に遭い、避難先から通う児童もいるという。
教室で久しぶりに友達と再会し、児童らはうれしさを隠し切れない様子。体育の授業があると分かると「やった!」と大きな歓声を上げた。
那珂川の氾濫により広範囲で浸水した水戸市の市立飯富小学校も授業を再開。同校周辺は最大約7メートルまで浸水したとみられ、通学路が水没するなどの被害を受けた。
水は引いたものの、多くの児童らは21日午前、保護者に付き添われ車などで登校した。出迎えた教員らが「おはようございます」とあいさつすると、児童らは元気に返事をしていた。
陶慶一校長は「被災した児童に寄り添い、少しでも早くいつも通りの生活に戻れるようにしたい」と話した。
この日は両校を含め、被災各地の約20校で授業が再開された。文部科学省のまとめによると、21日時点でなお小中高校など86校の休校が続いている。(2019/10/21-11:24)