豪雨死者10人に=千葉など、不明1人-土砂災害なお警戒

2019.10.26
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by 時事通信

土砂崩れに巻き込まれ倒壊した家屋=26日午後、千葉市緑区

土砂崩れに巻き込まれ倒壊した家屋=26日午後、千葉市緑区

 関東の南東海上を北上した台風21号や低気圧の影響で、記録的な大雨となった千葉県などでは26日、土砂崩れ現場などで新たに6人の死亡が確認された。大雨による死者は同県と福島県で計10人となり、1人が行方不明となっている。
 気象庁は同日午前、大雨が降った千葉、茨城、福島、宮城、岩手各県では、河川が増水、氾濫したり、地盤が緩んだりした所があるとして、引き続き洪水や土砂災害に警戒するよう呼び掛けた。


大雨の影響で浸水した鹿島川周辺の住宅=26日午前、千葉県佐倉市

大雨の影響で浸水した鹿島川周辺の住宅=26日午前、千葉県佐倉市

 千葉県などによると、千葉市緑区で土砂崩れにより倒壊した家屋から見つかった40代女性と、市原市で崩れた土砂と自宅に挟まれた50代女性が死亡。茂原市で土手に倒れていた60代男性と、長南町と長柄町で車の中で見つかった90代と50代の男性も死亡が確認された。
 福島県相馬市の海岸近くでは60代女性が遺体で見つかり、女性の30代の息子が行方不明となった。


大雨の影響で氾濫した鹿島川=26日午前、千葉県佐倉市

大雨の影響で氾濫した鹿島川=26日午前、千葉県佐倉市

 千葉県内の16カ所で河川の氾濫が確認され、茂原市などで広範囲にわたり冠水。鴨川市では約4000戸が断水した。
 国土交通省によると、堤防を越えて水が流れるなどの浸水被害を確認したのは千葉、茨城、福島の3県で18河川。うち福島県内の夏井川(いわき市)、小泉川(相馬市)、水無川(南相馬市)は台風19号で堤防が決壊したが、再度の決壊は確認されていない。


大雨の影響で浸水した飲食店=26日午前、千葉県佐倉市

大雨の影響で浸水した飲食店=26日午前、千葉県佐倉市

 鉄道では千葉県内のJR総武線や成田線で土砂の流入があり、外房線では路盤流出の被害もあった。JR東日本によると26日午前、総武線や常磐線、久留里線などが一部区間で運転を見合わせ、多くの人が千葉市などで足止めされ帰宅できなくなり、一時滞在施設などで過ごした。
 気象庁によると、市原市・牛久では26日午前3時20分までの24時間雨量が285.0ミリに上り、この地点の10月の観測史上最多記録となった。福島県浪江町では同8時40分までの24時間雨量が251.5ミリを観測。宮城県岩沼市では同0時10分までの6時間雨量が111.0ミリとなった。(2019/10/26-13:28)

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