温暖化前提に河川整備=降雨増踏まえ、基本方針改定へ-国交省

2019.10.27
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by 時事通信

台風19号による大雨で千曲川の堤防が決壊し、浸水した穂保地区周辺=13日、長野市(時事通信特別機より)

台風19号による大雨で千曲川の堤防が決壊し、浸水した穂保地区周辺=13日、長野市(時事通信特別機より)

 国土交通省は、地球温暖化の進行を踏まえた河川整備の検討に入った。2020年以降の温暖化対策に関する国際的枠組み「パリ協定」が掲げる気温上昇の抑制目標を前提に、将来の降雨量増加を見据えた治水対策を急ぐ。近く社会資本整備審議会(国交相の諮問会議)で議論を本格化させ、今年度中にも国の「河川整備基本方針」を一部改定する。
 近年、温暖化に伴う異常気象が世界的な問題となっており、日本でも17年の九州北部豪雨、18年の西日本豪雨と立て続けに激しい豪雨災害が発生している。
 気象庁は、1時間の降水量50ミリ以上の豪雨の発生件数について、近年は約30年前と比べおよそ1.4倍に増えたと推計。今年も台風15号や19号の被害が発生するなど短時間豪雨の発生回数と降水量は今後も増えるとみられる。国交省はこうした状況にハード面で対応する。
 パリ協定は、世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べ2度未満に抑える目標を掲げている。同省は河川整備の新たな方針について、この目標を前提に検討。過去の降雨実績を使った従来の計算手法から、気候変動で今後想定される将来の降雨予測を活用する方法に転換し、堤防や水門などの強化に反映させる。その際は、この予測よりさらに降雨量が増える可能性も考慮する。
 国交省は、気候変動による土砂流出・流木などの形態や、洪水と高潮の同時発生などのメカニズムも分析。複合的な災害にも効果を発揮できるハード対策を検討する。ダムや貯水池などが持つ機能を上回る洪水が起きた場合に備え、被害を軽減できる施設構造の工夫も議論する。(2019/10/27-07:21)

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