日韓首脳会談、当面応ぜず=「徴用工」判決1年、協定厳守を要求-政府

2019.10.30
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by 時事通信

 日本政府は韓国の元徴用工問題をめぐり、1965年の日韓請求権協定を厳守し、解決を図るよう韓国政府に引き続き求める方針だ。日本企業に賠償を命じた韓国最高裁判決から30日で1年となるが、双方の主張は平行線のまま。首相は韓国側が具体的な是正措置を講じない限り、文在寅大統領との首脳会談に応じない構えだ。
 官房長官は29日の記者会見で、徴用工問題について「わが国の立場は一貫しており、変更はない」と述べ、譲歩しない意向を改めて示した。
 国交正常化の際に締結された日韓請求権協定は、戦時中などに生じた両国間の請求権に関する問題の「完全かつ最終的な解決」を明記。日本は韓国に無償3億ドル、有償2億ドルの経済協力を行った。これを踏まえ、日本政府は韓国最高裁判決を「国際法違反」とする立場を取る。
 協定順守を要求し続けるのは、韓国に特例的な戦後処理を認めた場合、解決済みとしてきたその他の国との関係で「パンドラの箱」を開けかねない、とも判断するため。両国企業の資金拠出で被害者に慰謝料相当額を支給する韓国側提案も拒否した。日本政府関係者は「びた一文出さない。出せば韓国の主張を認めることになる」と指摘する。
 文大統領は、天皇陛下の即位礼正殿の儀に参列するため先に来日した李洛淵首相に安倍首相あての親書を託し、諸懸案の早期解決を呼び掛けた。今月末から11月中旬にかけ安倍、文両氏が参加する東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議とアジア太平洋経済協力会議()首脳会議が開かれる予定。韓国側はこれに合わせ、事態打開に向けた首脳会談開催を模索している。
 しかし、外務省幹部は「首脳同士で何も進展がなければ、日韓関係は本当に終わる」と会談に慎重な構えを崩さない。外相は25日の会見で「韓国側が首脳会談を行える環境を整えられるかにかかっている」と述べ、韓国側の動向を注視する考えを示した。(2019/10/30-08:14)

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