富士フが買収断念=米ゼロックスとの係争決着―富士ゼロ完全子会社化

2019.11.05
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by 時事通信

富士ゼロックスの完全子会社化について記者会見する富士フイルムホールディングスの古森重隆会長=5日午後、東京都千代田区

富士ゼロックスの完全子会社化について記者会見する富士フイルムホールディングスの古森重隆会長=5日午後、東京都千代田区

 (HD)は5日、富ス(東京)を完全子会社化すると発表した。当初計画した米事務機器大手ゼロックスの買収を断念し、同社が持つ25%の富ス株式を11月上旬に取得する。子会社化関連費用は総額23億ドル(約2530億円)。法廷闘争に発展していた米ゼロックス買収問題が決着する。
 富ムの古森重隆会長は5日、東京都内で記者会見し「買収はもともと先方(米ゼロックス)が提案したもので、今回の案がベターだ。統合はもう考えない」と語った。
 富ムは2018年1月、75%を出資する富スと米ゼロックスを経営統合させた上で、統合会社を富ムの傘下に置く計画を発表。しかし、いったん計画に合意した米ゼロックスがその後、同社大株主の反対を受けて合意を破棄したため、富ムは18年6月、米ゼロックスへの損害賠償請求訴訟を起こしていた。
 富ムは、子会社化の完了時に訴訟を取り下げる。(2019/11/05-21:09)

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