JR、浸水の北陸新幹線廃車に=全10編成120両、台風被害

2019.11.06
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by 時事通信

台風19号の大雨で千曲川が氾濫し、水につかった北陸新幹線の車両=10月13日、長野市(時事通信特別機より)

台風19号の大雨で千曲川が氾濫し、水につかった北陸新幹線の車両=10月13日、長野市(時事通信特別機より)

 は6日、台風19号により浸水被害を受けた北陸新幹線の車両10編成(1編成12両)のうち同社保有分8編成を廃車処分にすることを明らかにした。今後、新たに車両を製造する。残る2編成を保有する西も廃車にする方針で、浸水した車両はすべて廃車となる。
 JR東の深沢祐二社長は6日の定例記者会見で、車両の被害状況について、機器の中まで浸水している事実などが確認されたと説明。廃車処分と車両製造を決めたことに関しては「安定性、安全性を考えると適切だろうと判断した」と語った。
 また、浸水被害を受けた長野新幹線車両センター(長野市)などの車両基地がハザードマップ(被害予測地図)の浸水想定区域に含まれていることについて「今回の被災を受け、どういう対応が可能か検討したい」と述べた。
 JR東は一部の部品の再利用を検討するが、車両の帳簿価格計118億円の大半を2020年3月期決算に特別損失として計上する見通し。JR西は既に車両損失30億円の計上を決めている。JR東によると、車両製造の費用は1両約3億円。今後メーカーと協議を進めていく。(2019/11/06-18:41)

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