ゴーン被告、全面対決鮮明に 来春初公判に進む手続き―19日で逮捕から1年

2019.11.18
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by 時事通信


 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)が東京地検特捜部に逮捕され、19日で1年。日本版「司法取引」で入手した証拠などを基に有罪立証を目指す検察側に対し、一貫して無罪を主張する被告側は「違法捜査だ」と反発を強める。来春にも開かれる初公判に向けた手続きが進むに連れ、全面対決の構図はますます鮮明になってきた。
 ゴーン被告の事件は二つに大別される。役員報酬計約91億円を退任後払いにするなどして有価証券報告書に記載しなかったとされる金融商品取引法違反事件と、私的な損失を日産に付け替えたり、日産資金を不正送金し、自身や家族に還流させたりしたとされる特別背任事件だ。
 東京地裁では5月以降、争点を絞り込む公判前整理手続きが進行。手続きはそれぞれの事件ごとに行われているが、弁護団は、日産の捜査協力や執行役員らが応じた司法取引を「被告を失脚させることが目的」と非難し、公判で両事件とも「違法捜査で起訴は無効」と訴えることを明確にした。


カルロス・ゴーン被告

カルロス・ゴーン被告

 金商法違反事件では、後で受領することにしたとされる「未払い報酬」はそもそも存在しないと主張。司法取引で検察官に報酬隠しを説明した執行役員らの調書の証拠採用にも反発し、証人尋問を請求するとみられる。
 特別背任事件でも対決の構図は明白だ。2008年秋のリーマン・ショックで私的な損失を抱えたゴーン被告が、サウジアラビア人実業家とオマーンの日産販売代理店創業者から資金援助を受けたことが不正送金の背景とみる検察側に対し、弁護団は「送金は業務の対価や販売奨励金。援助と無関係」と反論。損失付け替えについても、「日産に損害はなく、取締役会の決議を得ていた」と訴える。
 公判は金商法違反事件が先行し、連日開廷も見込まれる。同事件で共に起訴された法人としての日産は起訴内容を認める方針だが、元代表取締役グレッグ・ケリー被告(63)は、ゴーン被告同様、無罪を主張する。特別背任事件の公判日程は依然見通せない上、検察側は仏自動車大手ルノーの資金還流も立証する方針で、判決までには相当の時間がかかりそうだ。(2019/11/18-20:38)

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