GSOMIA継続、韓国に要請 ヤング駐日米代理大使インタビュー

2019.11.21
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by 時事通信

インタビューに答えるヤング駐日米臨時代理大使=20日午後、東京都港区の公使公邸

インタビューに答えるヤング駐日米臨時代理大使=20日午後、東京都港区の公使公邸

 ジョセフ・ヤング駐日米臨時代理大使が20日、時事通信のインタビューに応じ、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の期限切れを前に、米政府として韓国に引き続き協定継続を働き掛ける考えを示した。主なやりとりは次の通り。
 ―GSOMIAの失効回避が困難な情勢だ。
 GSOMIAがあることで米日韓の効果的な調整、協議が可能となる。とりわけ、有事においてそう言える。失効した場合、GSOMIAほど効率的ではない情報共有の体制に依存せざるを得なくなる。米国が情報の中間地点となって相手に伝えるということだ。
 有事が発生した際は、迅速に3者が同時にコミュニケーションを取ることが必要になる。GSOMIAがあることでそれが実現される。数週間前の北朝鮮の短距離ミサイル発射時、GSOMIAがあるがゆえに、日本と韓国、米国は瞬時にして情報を共有し、意思疎通を図ることができた。米国は引き続き韓国に対し、GSOMIAを失効させないよう話している。
 ―2021年度以降の在日米軍駐留経費の日本側負担()について、日米交渉は難航が予想される。
 トランプ米大統領が指摘したように、米国としては安全保障上の責任について同盟パートナーに公正な、相応の分担をお願いすることになる。前回交渉時と比べても、東アジアの安保状況はかなり厳しくなってきた。複雑化した安保環境の中で、双方がより多くのリソース(資産)を投入することで新たなリスクに対応できるようにしたい。
 ―トランプ政権が現状の約4.5倍の負担を要求したとの報道もある。
 まだ交渉が始まってもいないので、ここで言及することはできない。
 ―日本政府が検討する自衛隊の中東派遣については。
 歓迎する。日本が派遣を決断した暁には(日米で)情報共有の方法について協議できると思う。(2019/11/21-07:07)

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