加熱式たばこ、顧客争奪戦 規制強化にらみ4社火花

2019.11.29
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by 時事通信

フィリップモリスジャパンの新型加熱式たばこ「アイコス3(スリー)デュオ」=9月25日、東京都渋谷区

フィリップモリスジャパンの新型加熱式たばこ「アイコス3(スリー)デュオ」=9月25日、東京都渋谷区

 火を使わない「加熱式たばこ」の顧客争奪戦が激化している。煙や灰が出ず、周囲の迷惑になりにくい点が支持され、加熱式製品は紙巻きを含む国内市場の2割を超えるまでに急拡大。喫煙者自体が平成の30年間で半分に激減する中、来年4月には受動喫煙対策を強化する改正健康増進法の全面施行を控える。大手4社は新製品投入や既存製品の値下げを打ち出し、紙巻きからの「乗り換え」需要を取り込む構えだ。
 加熱式はたばこの葉を詰めたスティックやカプセルを差し込んで使う。法改正で東京五輪が開催される来年の4月に規制が強化されるが、加熱式は多くの自治体で、分煙すれば飲食しながらの使用も認められる見通し。米系フィリップモリスジャパンはこのほど、国内の加熱式市場で7割を握るという「アイコス」に新型機器「3(スリー)デュオ」(9980円)を追加。充電時間を従来の半分に短縮して、14年の参入以来、500万人を超えた愛用者の上積みを図る。


日本たばこ産業(JT)の加熱式たばこ用カプセルの試作品=1日、東京都渋谷区

日本たばこ産業(JT)の加熱式たばこ用カプセルの試作品=1日、東京都渋谷区

 英系ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパンは10月、高温加熱モードに切り替えられる「グロー・プロ」(4980円)など2製品を発売。日業()は今年、低温加熱ながら吸いごたえを高めた「プルーム・テック・プラス」(4980円)を投入。果物をはじめ多様な香味のカプセルも用意して幅広い層に売り込んでいる。
 10月には英系のインペリアル・タバコ・ジャパンが加熱式市場に本格参入した。迎え撃つ3社は「利益率の高いたばこ葉製品を積極的に売り出す一方、加熱機器を手に取るハードルを下げる」(関係者)として、旧型製品の値下げなどに踏み切った。
 ニコチンや発がん性物質が比較的少ないとはいえ、加熱式でも健康や受動喫煙のリスクを指摘する専門家は少なくない。ただ、各社は「紙巻きから(加熱式へ)の移行はさらに進む」(英系幹部)とみており、世界の加熱式市場の6割を占める日本での販売競争は過熱しそうだ。(2019/11/29-07:35)

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