第2段階へ「来年早期に準備」 対日貿易協定で米

2019.12.05
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by 時事通信

 【ワシントン時事】米通商代表部(USTR)は4日、来年1月1日の発効を目指す日米貿易協定について、トランプ米大統領が実施を宣言する文書に来週署名する見通しだと発表した。より幅広い協定を視野に入れた第2段階の交渉に入るため「来年早期に(準備)協議を始める」と、声明に明記した。トランプ氏も来年の大統領選を見据えて交渉に意欲を示しており、駆け引きは今後も続きそうだ。
 日米協定は対立の小さい農産品や工業製品の関税撤廃・削減に限定。米産業界や農家は「不十分」として、より多くの品目やサービスを含めた包括的な協定を求めている。トランプ氏はこうした国内の意見に配慮し、最初の協定は「部分的なもので、残りは来年となる」と明言した。訪問先の英国で記者団に語った。
 トランプ政権は通商交渉の権限を大統領に一任する貿易促進権限(TPA)法の特例措置に基づき、議会承認手続きを省く方針。日米は最初の協定発効から4カ月以内に第2段階の交渉範囲について協議することで既に一致している。日本は、米国が日本製自動車や部品にかけている関税の撤廃など未解決の課題を対象にしたい考えだ。(2019/12/05-07:54)

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