チャーター機第2便派遣 30日に政府対策本部―帰国希望増加、第3便も・新型肺炎

2020.01.29
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by 時事通信

 政府は29日夜、新型コロナウイルスによる肺炎が広がる中国湖北省から在留邦人を退避させるため、チャーター機の第2便を武漢空港に向けて派遣した。ウイルスの感染拡大阻止を目指し、安倍晋三首相を本部長とする対策本部を設置し、30日に初会合を開く方針だ。
 29日に日本に戻った第1便では邦人206人が帰国。第2便にも200人程度が搭乗する見通しだ。ただ、政府によると、帰国希望者は28日集計の約650人から大幅に増えている。政府は中国側当局との調整を急ぎ、早ければ30日に第3便を出発させたい考えだ。
 第2便への搭乗は第1便と同様、ウイルスの発生源とされる海鮮市場近くの居住者ら感染リスクの高い人を優先する。第2便には検疫業務に当たるため、陸上自衛隊の看護官2人も同乗した。
 首相は29日の参院予算委員会で「希望している全ての方々の帰国に向け、あらゆる手段を追求していく」と強調。同時に「ウイルスの感染拡大の防止に全力を尽くしていく」と語った。
 政府はこれまで関係閣僚会議を2回開催し、省庁間の調整を図ってきた。対策本部は全閣僚がメンバーとなる。菅義偉官房長官は29日の記者会見で、本部設置の狙いについて「これまでも関係省庁が連携して対策を講じているが、現下の状況を踏まえ、感染拡大防止に万全を期す」と語った。(2020/01/29-22:33)

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