チャーター機派遣、続々 カナダ・香港など、クルーズ船乗客退避へ―新型肺炎

2020.02.16
0
by 時事通信

 【ニューヨーク、香港時事】新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から自国民らを退避させるため、カナダ、香港両政府は15日、チャーター機を日本に派遣すると発表した。ロイター通信によると、イタリア政府も16日までに、チャーター機を日本に送ることを決めた。
 また、台湾当局は、台湾出身の乗客約20人を戻すため、チャーター機派遣に向けて日本側と交渉を始めたことを明らかにした。安倍晋三首相は16日、首相官邸で開いた政府の対策本部で、オーストラリアも派遣を希望していると明らかにし「引き続き各国地域とも連携して対応する」と述べた。
 カナダ政府は声明で、「乗客の直面する特殊な状況と日本の保健体制にかかる負担を軽減するため決定した」と説明した。クルーズ船にはカナダ人255人が乗船していたが、一部は感染が確認され、日本の医療施設に移った。チャーター機に乗る対象は感染による症状がないカナダ人。日本からカナダ東部オンタリオ州に到着後、同州の飛行訓練施設に移り14日間の隔離措置が取られる。症状がある場合は日本で治療を受ける。チャーター機派遣の日程は日本政府などと調整中という。
 香港政府によると、乗客には約330人の香港居住者が含まれており、地元メディアは、16日までに21人の感染が確認されたと報じた。詳細については日本側と調整中だが、「できるだけ早く下船の段取りを整えるよう求めていく」という。約330人のうち、香港パスポートの所持者は260人で、その他は外国人。香港への帰還後は14日間隔離する。(2020/02/16-23:07)

print

人気のオススメ記事