「オンライン国会」は不可欠 れいわ・舩後靖彦参院議員

2020.08.03
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by 時事通信


文字盤を使い記者の質問に答える、れいわ新選組の舩後靖彦参院議員=7月30日、東京・永田町

文字盤を使い記者の質問に答える、れいわ新選組の舩後靖彦参院議員=7月30日、東京・永田町

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府や民間企業が「テレワーク」「リモートワーク」を全面的に打ち出す中、取り残されたのが重度障害者だ。私を含めた重度障害者は長時間介助を受けられる「重度訪問介護」というサービスなしには生活できないが、この制度は「経済活動中」にサービスを受けることを認めていない。在宅勤務をするとサービスを受けられなくなってしまう。これまでも改善に向けて取り組んできたが、一層働き掛けをしていきたい。
 2月下旬から3月上旬ごろ、国内で感染が広がる中、数日間の国会日程を苦渋の思いで欠席した。もし遠隔審議、採決が認められていれば、欠席する必要はなかった。こうした点で遠隔出席を含めた「オンライン国会」の実現が不可欠だ。
 これまで憲法56条の「出席議員」は「現に議場にいる議員」と解釈されてきたが、憲法学者の方から「オンライン出席が違憲とは言えず憲法改正は不要」との意見も頂いた。今後、幅広い意見を聞き、他党の先生方とも協力しながら取り組んでいきたい。
 対面による集団授業は大切と考える一方で、オンラインによる遠隔授業は、難病で体調の変化が大きい人などにとってはそれぞれの状況に応じて対応しやすく、コロナ禍で登校できない時だけでなく、平時でも有効だ。しかし、現在の日本では環境整備の遅れゆえに学校間・個人間の格差拡大が懸念される。
 視覚・聴覚などに障害のある児童や生徒、学生に対する合理的配慮も課題が大きい。オンライン授業の利点を生かしながら、対面授業と組み合わせ、誰も排除しない「インクルーシブ教育」の実現に役立てていければと考える。
 舩後 靖彦氏(ふなご・やすひこ)拓大政経卒。19年参院選比例代表で初当選。当選1回。62歳。(2020/08/03-07:05)

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