JAXA、13年ぶりに宇宙飛行士募集へ 来秋から、日本人初の月面着陸も期待

2020.10.23
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by 時事通信

 萩生田光一文部科学相は23日の閣議後記者会見で、日本が参加を表明した国際月探査計画(アルテミス計画)に向け、日本人宇宙飛行士の募集を行うと発表した。新たな飛行士は日本人初の月面着陸も期待され、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は来秋ごろをめどに募集を開始する。
 萩生田文科相は「日本人宇宙飛行士の参画は極めて大事だ。チャンスを生かしていけるよう国としても後押ししたい」と述べた。
 宇宙飛行士の募集は、油井亀美也さん(50)ら3人が採用された2008年以来で、13年ぶり6回目。今後、5年に1度程度の頻度で、募集を行うという。
 アルテミス計画は、月周回軌道に宇宙ステーション「ゲートウエー」を国際協力で建設。24年に米国人宇宙飛行士を月面に着陸させ、継続的な月面探査や、将来の有人火星探査に向けた技術実証を目指す。
 文科省は7月、米航空宇宙局(NASA)との間で月探査協力に関する共同宣言に署名。バッテリーや環境制御など日本が得意とする技術で貢献する見返りに、日本人宇宙飛行士のゲートウエー搭乗や月面着陸の機会を確保する見通しを付けつつある。
 現在、JAXA所属の宇宙飛行士は7人いるが、月探査が本格化する25年までに3人がJAXAの定年(60歳)を迎え、30年には2人しか残らない。宇宙飛行士は育成に採用から4、5年はかかるため、月周辺での活動が本格化する前に人材確保を進める。(2020/10/23-11:56)

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