臨時国会が召集 学術会議で与野党攻防
第203臨時国会が26日、召集された。9月の菅政権発足後、初の国会論戦となる。菅義偉首相は縦割り行政の打破などを訴え、改革姿勢をアピールする方針。野党側は日本学術会議の問題を取り上げ、会員候補6人の任命を拒否した理由などをただす考えだ。政府の新型コロナウイルス対策なども論点となる。
首相は26日午前、初めて臨む所信表明演説について首相官邸で記者団に「国民のために働く内閣として取り組んでいくべき政策の大きな方向性、政権運営に対しての決意を申し上げたい」と述べた。
立憲民主党の枝野幸男代表は党会合で、衆院議員の任期満了まで1年を切ったことに触れ「地域と国会の活動に全力で立ち向かい、命と暮らしをコロナ危機から守る国会にする」と意気込みを示した。
会期は12月5日までの41日間。政府・与党は日英経済連携協定(EPA)承認案や新型コロナのワクチン接種関連法案の成立に全力を挙げる。与党は憲法改正国民投票の利便性を高める国民投票法改正案の処理も目指す。
野党側は、学術会議の問題を首相に直接問う。首相の任命権を「形式的」とした過去の国会答弁との整合性を追及するほか、6人除外の判断に関わった杉田和博官房副長官の国会招致を求める。(2020/10/26-10:39)