月給7年ぶり据え置き 公務員、年間給与2.1万円減―人事院

2020.10.28
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by 時事通信


人事院の一宮なほみ総裁(左)から報告を受け取る加藤勝信官房長官=28日午前、首相官邸

人事院の一宮なほみ総裁(左)から報告を受け取る加藤勝信官房長官=28日午前、首相官邸

 人事院は28日、2020年度の国家公務員月給について改定の見送りを決め、国会と内閣に報告した。月給の据え置きを求めるのは7年ぶり。先行したボーナス(期末・勤勉手当)の引き下げ勧告が実施される場合、月給を合わせた平均年間給与は2万1000円減って673万4000円(平均年齢43.2歳)となる見通し。
 人事院は毎年、公務員と民間の給与水準を調べ、格差があれば埋めるよう勧告している。人事院の調査によると、今年4月の公務員月給は40万8868円。同月の民間給与と比較したところ、公務員が0.04%(164円)上回ったが、格差が極めて小さく、改定の必要はないと判断した。
 民間賃金の伸びにけん引される形で、人事院は14年度から6年連続で公務員の月給引き上げを求めてきた。今年の民間の春季賃金改定を見ると、勢いは弱いが賃上げの傾向は続いており、新型コロナウイルスの影響は限定的だったとみられる。
 今年はコロナ禍で民間給与調査が遅れ、人事院はボーナス改定を先行。今月7日、ボーナスを0.05カ月引き下げて年4.45カ月とするよう勧告した。これを受け、政府は給与関係閣僚会議で勧告の扱いを協議。今回の月給報告も踏まえて結論を出す見通しだ。(2020/10/28-10:16)

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