不良債権回避へ支援強化 連合構想「地銀次第」―北尾SBI社長

2020.12.05
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by 時事通信


インタビューに答えるインターネット金融大手SBIホールディングスの北尾吉孝社長=4日午前、東京都港区

インタビューに答えるインターネット金融大手SBIホールディングスの北尾吉孝社長=4日午前、東京都港区

 SBIホールディングスの北尾吉孝社長は4日、時事通信のインタビューに応じた。北尾氏は、新型コロナウイルス禍で地方銀行の貸出残高が急激に伸びる中、これらの貸し出しが「(取引先企業の経営悪化で)不良債権化したらどうしようもない」と指摘。SBIグループが持つ企業支援ノウハウを活用し、提携する地銀で不良債権が増加しないよう支援を強化する方針を示した。
 一方、最大10行の参加を目指す「地銀連合構想」をめぐっては、候補となる残る2、3行について「ほぼ決まっている」と語った。ただ、「最終的に(参加を)決めるのは地銀側だ」とも述べた。
 地銀の取引先企業の事業再生支援では、10月にグループ企業が関連会社化したファンドを活用する。北尾氏は「われわれは企業を育成し新規公開につなげるノウハウを蓄積している」と説明。システム共同化による経費削減も進め、「提携先の地銀の業務改善に全力を挙げる」と強調した。
 また東証のシステム障害発生で、証券取引所を経由せずに上場株式を売買できる代替市場として注目を集める、私設取引システム(PTS)についても言及。SBIは既に傘下企業を通じてPTS市場を運営しているが、北尾氏は新たに大阪に第二のPTS市場を作ると表明。新システムの構築を「どんどん進めている」と語り、早期実現に自信を示した。(2020/12/05-07:19)

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