バイデン政権、TPP復帰に期待 茂木外相インタビュー

2021.01.17
0
by 時事通信


インタビューに答える茂木敏充外相=15日、外務省

インタビューに答える茂木敏充外相=15日、外務省

 茂木敏充外相は時事通信のインタビューに応じ、バイデン次期米大統領の新政権発足を機に、米国の環太平洋連携協定(TPP)復帰に期待感を示した。主なやりとりは次の通り。
 ―バイデン政権と同盟強化をどう図るのか。
 強固な日米関係に変化はない。「自由で開かれたインド太平洋」の実現へ協力を深める。気候変動問題への対応や、「ポストコロナ」のルールづくりでも緊密に連携する。
 ―台頭する中国にどう対抗する。
 日米が連携して、国際ルールにのっとった行動を働き掛けることは、今後も重要だ。
 ―菅義偉首相の訪米に先立ち、自身の訪米も検討している。
 早期の首相訪米実現を念頭に調整していく。私自身もブリンケン次期国務長官の就任後、早期に外相会談を行いたい。
 ―米国にTPP復帰を働き掛けるのか。
 TPPに入ることは米国のためになるとずっと話してきた。通商分野を含む幅広い分野で、バイデン政権と緊密に意思疎通を図っていく。
 ―中国、韓国なども参加に意欲を示している。
 さまざまな関心表明を歓迎する。一方、高いレベルを満たす用意ができているかは見極める必要がある。
 ―元慰安婦訴訟の判決を受け、韓国側から有効な解決策が示される見込みは。
 現在の日韓関係は、かつてなく厳しい状況になっている。韓国側が国際法違反を是正する必要がある。あらゆる選択肢を視野に、適切な対応を強く求め続けたい。
 ―9月の自民党総裁選に候補の一人としてどう臨むか。
 内外の課題が山積する中、今は閣僚としてそのことに集中し、全力で取り組みたい。
 ―政権の支持率が急落している。
 厳しい声があることは率直に受け止める。国民から見て、もう少し明るい展望を感じてもらえるようにすることが重要だ。(2021/01/17-07:18)

print

人気のオススメ記事