「インド太平洋」連携呼び掛け 日本政府、米の対中政策注視

2021.01.21
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by 時事通信

 米国のバイデン大統領就任を受け、日本政府は新政権がどのような外交方針を打ち出すかを注視している。特に、覇権主義的傾向を強める中国への政策を重視。中国の海洋進出をにらみ、日米で主導してきた「自由で開かれたインド太平洋」構想を継承するよう働き掛けていく考えだ。
 首相は21日の衆院本会議で、日米同盟について「わが国外交・安全保障の基軸であり、インド太平洋地域と国際社会の自由、平和、繁栄の基盤だ」と強調。「バイデン新大統領と緊密な連携を構築し、日米の結束をさらに強固にする」と表明した。
 日本時間21日未明にバイデン大統領が就任すると、首相は間を置かずツイッターに投稿。「『自由で開かれたインド太平洋』実現に向け、大統領と協力していけることを楽しみにしている」と呼び掛けた。早期の電話会談も調整中で、実現すれば中国や北朝鮮情勢について意見を交わし、日米同盟の強化を確認したい考えだ。
 昨年11月の大統領選直後に行った電話会談で、バイデン氏は沖縄県・尖閣諸島に日米安全保障条約に基づく防衛義務が適用されると明言。尖閣周辺での中国公船による領海侵入を憂慮する日本側を安心させた。
 国務長官候補のブリンケン氏は上院公聴会で、中国を敵視したトランプ前大統領の姿勢を肯定。アジア政策を統括する「インド太平洋調整官」に知日派のキャンベル元国務次官補が起用されたことと併せ、「対中政策に大きな変更はない」(日本政府関係者)との見方は強い。
 ただ、バイデン氏は就任後、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」への復帰や、世界保健機関(WHO)脱退取り下げなど、トランプ前政権の路線を矢継ぎ早に転換。トランプ氏が好んで言及した「自由で開かれたインド太平洋」との表現もこれまで用いず、「繁栄し安定したインド太平洋」と置き換えている。
 日本外務省関係者は、米民主党の対中政策が「強硬派から柔軟派までかなり幅が広い」と指摘。バイデン政権が気候変動問題などで協力を引き出すため、中国に歩み寄る可能性もあるとみて警戒している。(2021/01/21-20:33)

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