飯舘村元住民、国と東電提訴 「避難指示遅れ被ばく」―福島原発事故・東京地裁

2021.03.05
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by 時事通信


国と東電を提訴後、記者会見する原告代表の菅野哲さん(中央)=5日午後、東京都千代田区

国と東電を提訴後、記者会見する原告代表の菅野哲さん(中央)=5日午後、東京都千代田区

 東京電力福島第1原発事故で、福島県飯舘村の元住民ら29人が5日、国による避難指示の遅れで被ばくし、その後の避難で生活基盤も失ったなどとして、国と東電を相手取り慰謝料など計約2億700万円の賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。
 飯舘村は福島第1原発の北西部に位置し、事故直後に高い放射線量が計測された。
 訴状によると、国は事故発生4日後の2011年3月15日には飯舘村の高線量を認識できたのに、4月22日まで避難指示を出さなかった。東電は津波に襲われた場合の危険性を軽視し、対策を講じないまま原発の運転を続けて事故を起こしたとしている。
 東電には1人当たり715万円の賠償を請求し、うち275万円は国も連帯して支払うよう求めた。
 代理人弁護士によると、原告は国の原子力損害賠償紛争解決センターで東電と和解に至らなかった。29人は現在、全員が福島県内で暮らしているが、飯舘村に戻ったのは2人にとどまるという。
 福島市在住の原告代表、菅野哲さん(72)は「原発事故の現実を後々の代まで伝えるべきだ。福島第1原発による電気を使っていた関東の中心の東京で裁判を起こし、現状を分かってほしいと思った」と話した。
 提訴について、内閣府の原子力防災担当者は「訴状が届いていないのでコメントを控える」と述べた。東電は「請求内容や主張を詳しく聞いた上で真摯(しんし)に対応する」としている。(2021/03/05-18:50)

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