男女平等「世界一」の秘訣は 両親育休やクオータ制―アイスランド大使に聞く

2021.03.08
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by 時事通信


インタビューに答えるアイスランドのステファン・ヨハネソン次期駐日大使=2月26日、東京都港区

インタビューに答えるアイスランドのステファン・ヨハネソン次期駐日大使=2月26日、東京都港区

 男女平等を示す世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数で、日本は121位。最近も森喜朗元首相の「女性蔑視」発言があり、格差是正が大きな課題だ。一方、11年連続1位は北欧のオーロラと火山の国。「ジェンダー(社会的・文化的な性差)の不平等解消へ世界最先端を行く」(米紙ニューヨーク・タイムズ)と評された秘訣(ひけつ)をステファン・ヨハネソン次期駐日大使(62)に聞いた。
 「のジェンダー平等の向上にとても重要だった」と大使が話すのは、2000年に父親も参加する育休制度をいち早く導入したことだ。育児は母親の役割という「無意識下の偏見」が取り除かれた。今年から制度が拡充され、育休期間は母親6カ月、父親6カ月、父母共有6週間。その間の給与の8割は政府が支給する。
 男性の育休取得率は7割を超え、大使は「今では社会の一部。企業も従業員を採用する際、男性も女性も育休を取ることを前提とするようになった」と説明。「父親がもっと子供と一緒にいたいと考えるようになったことを示す報告もある。子育てにより責任を持つことで、親子共により幸せを感じることができる」と効果を語った。
 取り組みは育休にとどまらない。10年に企業の女性役員を4割とするクオータ制(割当制度)を導入。18年には男女の賃金の格差を違法とする世界初の法律も施行した。今や女性の就業率は8割を超え、国会議員の4割近くを占める。閣僚11人中、首相を含む5人が女性。大使は「ジェンダー平等の取り組みは長い時間がかかっている。理想を掲げるだけではなく、政府が施策をきちんと実行し、社会や経済界と協力することが必要だ」と強調した。
 大使によると、アイスランドも以前は男性優位の社会だった。転換点となったのは1975年10月24日。男女平等を求めて女性市民の9割以上が大規模なストライキとデモを行い、「女性こそ経済や社会で重要な存在だ」と誇示した。この日は毎年、「女性の日」として祝われている。
 80年に世界で初めて民主的に選ばれた女性大統領が誕生したのもアイスランドだ。その後、女性だけの政党「女性同盟」も生まれた。大使は「女性同盟は教育や保育、同一賃金でのジェンダー平等を政治的議題に掲げ、他の政党にも影響を与えた。男性中心の議会が変わり、ジェンダー平等が主要な政治課題となった」と振り返った。(2021/03/08-13:31)

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