日米、対中圧力強化へ 気候、経済、安保で共同文書―首脳会談

2021.04.11
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by 時事通信


菅義偉首相

菅義偉首相

  • ジョー・バイデン米大統領

 首相とバイデン米大統領による16日の日米首脳会談では、安全保障に加え、気候変動問題での協力、サプライチェーン(調達・供給網)の「脱中国依存」を含む経済連携が主要議題となる。日米両政府は、これらバイデン政権の優先課題で関係強化をアピールするとともに、中国に対峙(たいじ)する姿勢を鮮明にする考えだ。
 日本政府関係者によると、会談の成果物として(1)安全保障全般(2)気候変動(3)経済協力―の3分野で共同文書の発出を想定している。
 首相自身が「首脳会談で大きなテーマになる」と位置付ける気候変動問題では、日米が2050年までに温室効果ガス排出をゼロにする目標に一致して取り組む姿勢を示し、排出大国の中国に圧力をかける。途上国の「脱炭素化」を進めるため、日米によるクリーンエネルギーの技術提供や資金面の支援も検討している。
 経済分野では、米国が主導する半導体やレアアース(希土類)、医薬品などの重要品目の調達・供給の多角化に日本が協力し、中国依存の脱却を図る。新型コロナウイルスの世界的流行でサプライチェーンの脆弱(ぜいじゃく)性が明るみに出たことが背景。人工知能(AI)や大容量通信規格「5G」の日米連携も盛り込む。
 首脳会談では、民主主義や法の支配を重視する「自由で開かれたインド太平洋」の実現を確認。安全保障全般にかかる文書で、東・南シナ海における中国の軍事圧力強化に反対する姿勢や、台湾海峡の平和と安定の重要性を指摘する見通しだ。香港や新疆ウイグル自治区での人権状況悪化に「深刻な懸念」も示す。
 米側は温室効果ガス削減目標などをめぐって「日本に高い球を投げている」(政府関係者)といい、安易な合意は産業界の反発を招きかねない。中国やミャンマーの人権問題で、日米の温度差が露呈する恐れもある。首相は首脳会談に当たり、内外のバランスを取る微妙なかじ取りを迫られる。(2021/04/11-07:09)

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