マンション地下で4人死亡 作業中、1人が重体―CO2消火設備誤作動か・東京

2021.04.15
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by 時事通信


事故が発生したマンションの地下駐車場入り口で活動する消防隊員ら=15日午後8時33分、東京都新宿区

事故が発生したマンションの地下駐車場入り口で活動する消防隊員ら=15日午後8時33分、東京都新宿区

  • 【図解】東京・新宿のマンション事故現場

 15日午後5時ごろ、東京都新宿区下落合のマンション地下駐車場に人が閉じ込められていると通報があった。警視庁などによると、20~50代ぐらいの男性6人が取り残され、うち1人が自力で脱出。5人が救助されたが4人の死亡が確認された。1人は意識不明の重体とみられる。
 捜査関係者によると、地下駐車場では午前中から、腐食していた天井の石こうボードの張り替え作業が行われていた。閉じ込められた6人はいずれも作業員。火災が起きた場合に二酸化炭素(CO2)を放出して消火する設備を誤って作動させたため、シャッターが閉まり二酸化炭素が充満したとみられる。火災報知器は作動しなかった。
 自力で脱出した男性がマンション1階にいた現場責任者に助けを求め、この責任者が通報した。
 東京消防庁によると、消防隊員が現場に到着した時点での駐車場内の二酸化炭素濃度は21%で、通常の数百倍だった。
 現場は、西武新宿線下落合駅の北東約400メートルの住宅街。周辺には規制線が張られ、住人や通行人が心配そうにマンション内の様子を見詰めていた。住人の50代男性は「15年住んでいてこんな事故は初めて。本当に怖い」と不安げに話した。
 二酸化炭素消火設備をめぐっては、1月にも東京都港区西新橋のビルの地下駐車場で、点検作業中の男性2人が死亡している。同設備が誤作動を起こした可能性があり、警視庁は詳しい原因を調べている。(2021/04/15-23:29)

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