「帰国したら命に危険」 ミャンマー選手、会見で訴え―大阪

2021.06.17
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by 時事通信


帰国拒否や難民申請などについて記者会見するサッカー・ミャンマー代表のピエ・リアン・アウン選手(中央)=17日午後、大阪府庁

帰国拒否や難民申請などについて記者会見するサッカー・ミャンマー代表のピエ・リアン・アウン選手(中央)=17日午後、大阪府庁

 サッカー・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選のため来日し、帰国を拒んで日本政府に保護を求めたミャンマー代表のピエ・リアン・アウン選手(27)が17日、大阪市内で記者会見し、「帰ったら命に危険があるので、日本に残りたかった」と訴えた。
 同選手は、5月28日に千葉市内で行われた日本戦で、国軍への抗議とされる3本指を掲げるポーズを取ったことについて、「来日前から考えていた」と明かした。当初はそのまま帰国する考えだったが、ニュースで大きく取り上げられ、「国に帰ったら危険だと気付いた」と話した。
 その後、選手団が滞在していたホテルから何度か逃走を図ったが失敗。諦めかけたが「最後のチャンス」と思い直し、16日の関西空港での出国審査の際、職員に対し「帰国したくない」との意思を示したという。
 同選手は3本指のポーズについて、日本でも自国の問題が認識されるようになったとし、「後悔はしていない。自分がやったことは正しかったと思う」と強調。民主的に選ばれた政権が誕生すれば「帰りたい」と話した。
 一方、ミャンマーには父親や兄弟が残されており「家族の命がどうなるか心配」と不安をにじませた。(2021/06/17-20:51)

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