皇位継承順位「ゆるがせず」 皇族確保、2案を優先検討―有識者会議

2021.07.26
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by 時事通信


安定的な皇位継承の在り方を検討する有識者会議。右手前から3人目は座長の清家篤日本私立学校振興・共済事業団理事長=26日午後、首相官邸

安定的な皇位継承の在り方を検討する有識者会議。右手前から3人目は座長の清家篤日本私立学校振興・共済事業団理事長=26日午後、首相官邸

 政府は26日、安定的な皇位継承の在り方を検討する第10回有識者会議(座長・清家篤日本私立学校振興・共済事業団理事長)を首相官邸で開き、論点整理をまとめた。悠仁さまが皇位を継承するまでの流れを「ゆるがせにしてはならない」と明記。その上で、皇族数の確保策として、女性皇族が結婚後も皇室に残る案と、皇族の養子縁組を可能にして旧宮家の男系男子を皇籍復帰させる案の2案を、優先的に検討する方針を打ち出した。
 皇室典範は「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」と定めており、皇位継承資格者は秋篠宮さま、悠仁さま、常陸宮さまの3人のみ。女性皇族は結婚後、皇室を離れることになっており、減少する皇族数にどう対応するかが喫緊の課題となっている。
 論点整理は、皇位継承について「歴史や伝統は大変重い」と指摘。有資格者がいる現状を踏まえ、「大きな仕組みの変更は、十分慎重でなければならない」と記した。悠仁さまの次代以降については「将来、判断すべき事柄ではないか」と議論を先送りした。
 一方、皇族数の確保をめぐっては、悠仁さまを「多様な世代の方が男女ともに支えることが重要ではないか」と強調。今後、2案を中心に調査・研究を進めるとした。それでも確保が困難な場合は、旧宮家の男系男子を法整備により直接皇族とする案を、別途検討する考えも示した。
 清家氏は会合後、記者団に「調査・研究がまとまり次第、会議をまた開催したい」と説明した。(2021/07/26-22:08)

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