原告以外も救済へ 「黒い雨」被爆者と認定―首相談話

2021.07.27
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by 時事通信


首相官邸(東京都千代田区)

首相官邸(東京都千代田区)

 政府は27日、原爆投下直後に降った「黒い雨」をめぐり原告全員を被爆者と認めた広島高裁判決の上告見送りを受け、首相談話を持ち回り閣議で決定した。談話は司法判断を踏まえ、「一定の合理的根拠に基づいて(原告を)被爆者と認定することは可能であると判断した」と明記。原告と同様の事案であれば救済を検討する方針を示した。
 談話は上告断念の理由に関し「被爆者援護法の理念に立ち返って、その救済を図るべきだ」と説明。原告には被爆者健康手帳を「速やかに発行する」とし、「原告と同じような事情にあった方々については、訴訟への参加・不参加にかかわらず認定し救済できるよう、早急に対応を検討する」と表明した。
 首相は27日、記者団に「判決に対する政府の対応を決めた」と説明。被爆地長崎も救済対象になるかについては「(長崎で係争中の)裁判等の行方もあるので、そうしたことを見守っていきたい」と述べるにとどめた。
 一方、談話は判決に原爆の健康調査に関する過去の裁判例と整合していない点があると指摘し、「重大な法律上の問題点があり、本来であれば受け入れ難い」と訴えた。特に、内部被ばくの影響を広く認めるべきだとした点は「容認できるものではない」と批判した。
 その上で「本談話をもってこの判決の問題点についての立場を明らかにした上で、上告は行わない」とも記し、異例の政治判断だったことを示唆した。(2021/07/27-19:09)

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